この記事の監修 山本 貴大 / ケンテク編集長

150プロジェクト以上のマーケティング/コンサルティング支援実績。認定支援機関と連携した補助金計画書の作成支援も手がける。

元請から「次の現場からCCUSの就業履歴を蓄積してほしい」と言われて、何を用意すればいいのか分からないまま調べ始めた方が多いはずです。カードリーダーを買えばいいのか、アプリを入れればいいのか、いま使っている施工管理アプリで足りるのか。調べても制度の説明ばかりが出てきて、肝心の「どれを入れるか」にたどり着けません。

就業履歴をCCUSに送る手段は、実は整理されています。一般財団法人建設業振興基金が「就業履歴データ登録標準API連携認定システム」として認定したシステムの一覧を公開しており、2026年8月時点で19件が載っています。一覧は19件で、うち1件はCCUSが標準提供する建レコ、残る18件が民間の認定システムです。ここに無いシステムは、標準APIでの連携が認定されたものとしては確認できません。

この記事では、その19システムを元請・専門工事業者・技能者のどの立場が使うか現場でどうやって打刻するか就業履歴の先にどんな書類が出せるかの3点で横並びにします。カードリーダーの実勢価格と、経営事項審査で点が付く条件も一次情報から整理しました。制度そのものの説明は建設キャリアアップシステム(CCUS)とはにまとめてあるので、仕組みから確認したい方はそちらをご覧ください。

入口は2つしかない。建レコか、認定API連携システムか

最初に押さえるべき分岐はここです。CCUSに就業履歴を送る方法は、大きく2通りに分かれます。

ひとつは建レコです。CCUSが標準で提供している就業履歴登録アプリで、カードリーダーにCCUSカードをタッチして履歴を送ります。追加費用はカードリーダーの実費だけで、最も安く始められます。ただし機能は就業履歴の登録に限られ、安全衛生書類の作成や出面の集計には広がりません。

もうひとつが認定API連携システムです。振興基金の審査を通った民間システムで、一覧の18件が該当し、CCUSの標準APIを使って履歴を送ります。建レコにない打刻方法(顔認証、スマートフォンのGPS、電話発信、ヘルメットのRFID)が選べたり、就業履歴のデータをそのまま安全衛生書類や施工体制台帳、建退共の書類に流し込めたりします。

建レコと認定API連携システムの選び方CCUSに就業履歴を蓄積したい送るだけでよい/費用を最小に別の打刻方法/書類まで出したい建レコCCUS標準提供のアプリ費用はカードリーダー実費のみ買切り 約11,000〜30,000円(税抜)打刻はCCUSカードのタッチ書類出力なし認定API連携システム2026年8月時点で民間18件顔認証・GPS・電話・RFID安全衛生書類・施工体制台帳建退共・労務費報告書まで費用はシステムごとに要問合せどちらでも、技能者登録と事業者登録は前提として必要
建レコと認定API連携システムの分岐。書類まで出したいかどうかで決まります

「いま使っている施工管理アプリでいけるのでは」と考える方もいますが、判断はこの一覧に載っているかどうかで付きます。たとえばANDPADは認定を受けているので、スマートフォンの入退場ボタンとGPSで就業履歴をCCUSに送れます。載っていない施工管理アプリは、どれだけ高機能でも標準APIでの連携が認定されたシステムとしては確認できません。契約中のベンダーに認定の有無を確認してください。

出典: 一般財団法人建設業振興基金「就業履歴データ登録標準API連携認定システム一覧」(2026-08-27確認)

認定19システムの一覧

振興基金が公開している認定システムの全件です。提供元・主に使う立場・打刻方法・出力できる帳票を、公式一覧の記載に沿ってまとめました。

システム名提供元主に使う立場打刻方法出力できる帳票
建レコ建設業振興基金(CCUS標準提供)元請CCUSカード読取なし
EasyPass株式会社アート元請CCUSカード読取なし
WIZDOM株式会社BREXA Technology元請/専門工事カード読取・QR・顔認証(専用機器)安全衛生書類/施工体制台帳/建退共
Buildee株式会社リバスタ元請/専門工事カード読取・端末入力・顔認証(機器/スマホ)安全衛生書類/施工体制台帳/安全衛生日誌・KY・出面
ワイズワーク株式会社ヨコハマシステムズ元請カード読取・ICカード読取出面関連の帳票(他はオプション)
建設現場顔認証入退管理サービス日本電気株式会社元請顔認証(スマホ+GPS)入退履歴のCSV
建設サイト・シリーズ(グリーンサイト 他)エムシーディースリー株式会社元請/専門工事カード読取・端末入力・QR・顔認証(専用機器/スマホ+GPS)安全衛生書類/施工体制台帳
Kizukuコムテックス株式会社元請/専門工事/技能者カード読取・端末入力・電話発信・スマホ労務費報告書
キャリアリンクコムテックス株式会社元請/専門工事/技能者カード読取・端末入力・電話発信・顔認証安全衛生書類/建退共/労務費報告書
Greenfile.workシェルフィー株式会社元請/専門工事/技能者カード読取・顔認証安全衛生書類/施工体制台帳
ANDPAD株式会社アンドパッド元請/専門工事/技能者スマホの入退場ボタン+GPSなし
Ami-T サーモ 出退勤管理株式会社アドバンスト・メディア元請顔認証(専用機器)なし
POWERWORK DX株式会社WINNERS元請/専門工事/技能者端末入力・スマホのRFID読取施工体制台帳
AIZE Biz株式会社トリプルアイズ元請/専門工事/技能者顔認証(専用機器・スマホ)なし(検温・アルコールチェックの履歴管理あり)
1-Touch(ワンタッチ)株式会社FIRST元請スマホの入退場ボタン+GPS安全衛生書類一式/施工体制台帳/安全衛生日誌/危険予知活動報告/CCUS活用実績報告書/就業履歴カレンダー
FPC(フェイスパスカム)※認定一覧の表記は Face Pass Cam株式会社ダックビル元請/技能者顔認証(専用機器)なし
KENTEM-CareerLog株式会社建設システム元請端末入力・カード読取・QR就業履歴(月別集約・カレンダー)
ONE Unit株式会社ワイ・エム・エー元請/専門工事/技能者端末入力工事引合書/実行予算書/勤務実績/支払明細
スマートヘルメットギアヌーヴ株式会社元請/専門工事/技能者ヘルメット装着のRFID読取就業履歴データ

この表は選択肢の全体像です。ここから3つの軸で絞り込んでいきます。

軸1: 誰が使うシステムかで絞る

どれを選べばいいか迷ったら

自社の規模や予算、課題に合うツールの絞り込みを無料でご相談いただけます。

選び方を相談する

公式一覧には「主要ユーザー」という欄があり、元請事業者・専門工事業者・技能者のどれを想定しているかが書かれています。ここを外すと、導入したのに現場で回らない状態になります。

元請だけを想定しているもの

建レコ、EasyPass、ワイズワーク、建設現場顔認証入退管理サービス、Ami-T サーモ、1-Touch、KENTEM-CareerLog の7件です。現場を開設して機器を設置し、入場した技能者の履歴を集める側の道具として設計されています。

下請の立場でこれらを自社導入しても、元請が別のシステムを使っていれば現場では使えません。専門工事業者の方が最初に確認すべきなのは、製品の機能より元請がどのシステムで現場を運用しているかです。

専門工事業者も使えるもの

WIZDOM、Buildee、建設サイト・シリーズ、Kizuku、キャリアリンク、Greenfile.work、ANDPAD、POWERWORK DX、AIZE Biz、ONE Unit、スマートヘルメット の11件が該当します。自社の作業員情報を登録し、元請へ提出する側の機能を持ちます。

複数の元請から異なるシステムを指定される会社では、自社側の管理をどこかに寄せておくと、提出のたびに情報を作り直す手間が減ります。安全書類の作成が主な負担なら Greenfile.work や建設サイト・シリーズ、現場のやり取りごと集約したいなら Buildee や ANDPAD、という分かれ方になります。

技能者本人まで想定しているもの

Kizuku、キャリアリンク、Greenfile.work、ANDPAD、POWERWORK DX、AIZE Biz、FPC(フェイスパスカム)、ONE Unit、スマートヘルメット の9件です。技能者本人が使う側に立つ設計という意味で、手段はシステムごとに違います。ANDPADやKizukuのように本人のスマートフォンで入退場を記録するもの、キャリアリンクのように電話発信で済ませるもの、スマートヘルメットのようにヘルメットを被って通過するだけのものが含まれます。

一人親方が多い現場では、この違いが効きます。一人親方は雇用関係がないため、事業者側で勤怠を打つ運用が馴染みません。本人が自分で記録できるシステムのほうが、現場の実態に合います。

軸2: 現場でどう打刻するかで絞る

19システムの打刻方法は5系統に整理できます。どれが優れているかではなく、その現場の条件で使えるかで決まります。

現場条件と打刻方法の対応現場の条件から打刻方法を決めるCCUSカード読取リーダー+電源/LTEカードを常時携帯していて、機器を置ける現場持参忘れがあると履歴が欠ける顔認証専用機器/スマホ手袋を外しにくい、カードの忘れが多い現場屋外の照度と、顔情報の取り扱いルールを決めるスマホ+GPS入退場ボタンリーダーを置けない小規模・短期の現場GPSの誤差と、私物端末を使う場合の合意電話発信かけるだけスマートフォンを持たない技能者がいる現場発信元の番号を事前に登録しておくRFIDヘルメット装着両手がふさがる、入場者が多い現場アンテナの設置工事が必要
打刻方法は優劣ではなく、現場条件との相性で決まります

CCUSカード読取

建レコ、EasyPass、WIZDOM、Buildee、ワイズワーク、建設サイト・シリーズ、Kizuku、キャリアリンク、Greenfile.work、KENTEM-CareerLog が対応します。CCUSの本来の想定どおりの方法で、機器の選択肢も価格情報も最も揃っています。

弱点は持参忘れです。カードを家に置いてきた日は履歴が残らず、後から手作業で補う運用になります。入場者の顔ぶれが毎日変わる現場ほど、この補正作業が増えます。

顔認証

WIZDOM、Buildee、建設サイト・シリーズ、キャリアリンク、Greenfile.work、建設現場顔認証入退管理サービス、Ami-T サーモ、AIZE Biz、FPC(フェイスパスカム)が対応します。カードを出す動作が要らないため、手袋や荷物で手がふさがる場面に強い方法です。

日本電気の建設現場顔認証入退管理サービスとAIZE Bizはスマートフォンでの顔認証に対応しており、専用機器を置かずに始められます。一方で屋外の照度や逆光は認証精度に影響しますし、顔の情報を扱う以上は保管と削除のルールを社内で決めておく必要があります。

なお認定一覧に「Face Pass Cam」として載っているシステムは、提供元の株式会社ダックビルの公式サイトでは「FPC(フェイスパスカム)」の名称で、マンション大規模修繕工事中のセキュリティ確保を主目的とした月額サービスと説明されています。一般的な土木・建築の現場を想定して探している場合は、用途が合うかを先に確認してください。

スマートフォンの入退場ボタンとGPS

ANDPADと1-Touchが該当します。1-Touchは認定一覧の説明で「記録設備不要」と記載されており、機器を置かずに運用できる点を前面に出しています。なお日本電気の建設現場顔認証入退管理サービスもスマートフォンとGPSを使いますが、入力方式は顔認証なのでボタンを押す運用とは別物です。

短期の現場や、リーダーを置く場所も電源も確保しにくい改修工事では現実的な選択になります。ただしGPSには誤差があるため、隣接する現場が近い場合は判定条件を確認しておいたほうが安全です。

電話発信

コムテックス株式会社のKizukuとキャリアリンクが対応します。技能者が指定の番号に発信するだけで記録されるため、スマートフォンを持たない技能者がいる現場でも履歴を取りこぼしません。

RFID

スマートヘルメットとPOWERWORK DXが該当します。スマートヘルメットはヘルメットに装着したRFIDを現場のアンテナで読み取る方式で、認定一覧には特許取得と記載されています。通過するだけで記録されるため、朝の入場が集中する大規模現場で列ができません。設置工事が要る点が導入のハードルになります。

軸3: 就業履歴の先に何が出せるかで絞る

ここが、費用をかけて認定システムを入れる意味が出るところです。就業履歴を送るだけなら建レコで足ります。それでも民間システムを選ぶ理由は、同じ入退場データから別の書類が出せるからです。

出せるもの対応するシステム
安全衛生書類(グリーンファイル)WIZDOM/Buildee/建設サイト・シリーズ/キャリアリンク/Greenfile.work/1-Touch
施工体制台帳の書類WIZDOM/Buildee/建設サイト・シリーズ/Greenfile.work/POWERWORK DX/1-Touch
建退共WIZDOM/キャリアリンク
労務費報告書Kizuku/キャリアリンク
原価・支払までONE Unit(工事引合書・実行予算書・支払明細)
安全衛生日誌・KY(危険予知活動)Buildee/1-Touch
出面Buildee
CCUS活用実績報告書・現場情報・就業履歴カレンダー1-Touch

安全書類の作成に毎月まとまった時間を取られている会社なら、就業履歴と安全書類が同じ画面でつながるだけで負担の質が変わります。建退共の証紙管理まで含めたい場合は、対応がWIZDOMとキャリアリンクの2件に絞られます。

逆に、就業履歴の蓄積だけが目的で書類は別の仕組みで回しているなら、出力機能に費用を払う理由はありません。建レコかEasyPass、あるいは既に使っているANDPADで足ります。

カードリーダーの費用は買切りとレンタルで構造が違う

認定一覧には、システムごとに使えるカードリーダーの機種と市場価格も載っています。ここも公式に公開されている数字ですが、あくまで市場価格の目安で、税抜と税込の表記が機種によって混在しています。見積もりでは条件を揃えて比べてください。

システム機種価格提供形態
建レコDragon_CC約11,000円(税抜)買切り
建レコBNR01NF約30,000円(税抜)買切り
建レコDragon_BLE約30,000円(税抜)買切り
建レコNR05-BT約30,000円(税抜)買切り
WIZDOMDragonBLE/BNR01NF約30,000円(税抜)買切り
Greenfile.workBNR01NF33,000円(税込)買切り
BuildeeBANKEN Reader BLACK2月額7,600円/台(税抜)レンタル
Greenfile.workEasyPass for Greenfile.work月額10,000円/台(税抜)レンタル
EasyPassACR-01月額11,000円/台(税抜)レンタル
KENTEM-CareerLogKENTEM-CR01月額11,000円/台(税抜)レンタル

買切りは1台1万円台から3万円台で、Windows接続のDragon_CCが最も安い機種です。レンタルは月額7,600円から11,000円で、LTE回線を内蔵しているため現場にネット環境を用意しなくても動きます。

判断は現場の回転で分かれます。年間を通じて同じ拠点で使うなら買切りのほうが安く付きますが、現場が3か月で終わって次に移る使い方だと、通信環境の手配込みでレンタルのほうが手離れが良くなります。

なお同じ一覧に「EasyPass for Greenfile.work」という機種があり、公式表には「システム名:イージーパス(EasyPass)とは異なります」と注記されています。名前が似ていて混同しやすいので、見積もりを取るときは提供元がどちらかを確認してください。

出典: 一般財団法人建設業振興基金「就業履歴データ登録標準API連携認定システム一覧」(2026-08-27確認)

経営事項審査の加点という判断材料

CCUS対応を「元請に言われたからやること」で終わらせるかどうかで、投資の意味が変わります。公共工事を受注する会社にとって、CCUSの取り組みは経営事項審査の評点に反映されます。

国土交通省のCCUSポータルは、経営事項審査における加点措置として次の3つを挙げています。

  • 能力評価判定による加点措置
  • 現場登録及びカードリーダー等設置による加点措置
  • 建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度の宣言の有無による加点措置

2つめが、この記事で扱っている範囲に近い項目です。加点の対象として国土交通省が挙げているのは「現場登録及びカードリーダー等設置」であり、認定システムを契約すること自体が加点されると読める記載ではありません。公共工事の比重が高い会社は、現場登録と機器設置をどう進めるかを含めて検討する価値があります。実際の要件と配点は経営事項審査の改正事項で確認してください。

また同ポータルでは、国土交通省の直轄工事だけでなく、他省庁・都道府県・政令市・市区町村・独立行政法人などが発注する工事でも、CCUS活用に対して元請にインセンティブ措置を設ける取り組みが広がっていると説明されています。自社が主に受注する発注者の運用を確認しておくと、優先度が決めやすくなります。

出典: 国土交通省「【CCUSポータル】公共工事におけるインセンティブ」(2026-08-27確認)

選ぶ順番

機能表を横に眺めると迷います。順番に条件を落としていくと、候補は数件まで絞れます。

CCUS対応システムを選ぶ4ステップ上から順に落としていくと数件まで絞れる1元請の運用を確認する下請なら元請に合わせるのが最短。ここで決まることもある2現場の条件で打刻方法を決める電源とネット、カード持参の実態、手袋、入場者数で決まる3履歴の先に出す書類を決める安全衛生書類・施工体制台帳・建退共・労務費・原価。不要なら建レコ4費用の形を選ぶ買切りかレンタルかは、現場がどれくらいで移るかで決まる
元請の運用から先に確認すると、無駄な比較を減らせます

規模と立場ごとの目安

状況現実的な選択理由
下請で、元請から対応を求められた元請の指定システムに合わせる自社で別のものを入れても現場では使えない
元請で、まず履歴の蓄積だけ始めたい建レコ+Dragon_CC初期費用が最も小さく、後から乗り換えられる
安全書類の作成が重いGreenfile.work/建設サイト・シリーズ/Buildee履歴と安全書類が同じ画面でつながる
建退共の管理まで含めたいWIZDOM/キャリアリンク建退共の出力に対応しているのはこの2件
機器を置けない小規模・短期の現場ANDPAD/1-TouchスマートフォンとGPSで完結する
一人親方が多いKizuku/キャリアリンク/Greenfile.work技能者本人まで想定した設計
原価や支払まで一本化したいONE Unit/POWERWORK DX就業履歴が工事の数字につながる

導入の順番

システムを決める前に済ませておく手続きがあります。順番を間違えると現場で止まります。

  1. 事業者登録を済ませる。自社がCCUSに登録されていないと、現場も施工体制も登録できません
  2. 技能者登録を進める。カードが届いていない技能者は、カード方式では打刻できません
  3. 現場を登録する。元請が現場情報をCCUSに登録して初めて、その現場の履歴が蓄積されます
  4. 施工体制を登録する。どの事業者のどの技能者が入るかを紐づけます
  5. ここでシステムと機器を用意し、蓄積を始めます

下請の立場では1と2までが自社の守備範囲で、3と4は元請の作業です。「システムは入れたのに履歴が付かない」という相談の多くは、現場登録か施工体制登録が済んでいないことが原因です。

登録の手続きと費用そのものは建設キャリアアップシステム(CCUS)とはで扱っています。あわせて、勤怠管理そのものを見直すなら建設業向け勤怠管理システム比較、現場の情報共有まで広げるなら施工管理アプリ比較が参考になります。

よくある質問

よくある質問

CCUSに就業履歴を送れるシステムはどれですか?
一般財団法人建設業振興基金が「就業履歴データ登録標準API連携認定システム」として認定したシステムと、CCUSが標準提供する建レコです。2026年8月時点の認定は19件で、建レコ・EasyPass・WIZDOM・Buildee・ワイズワーク・建設現場顔認証入退管理サービス・建設サイト・シリーズ・Kizuku・キャリアリンク・Greenfile.work・ANDPAD・Ami-T サーモ・POWERWORK DX・AIZE Biz・1-Touch・FPC(フェイスパスカム)・KENTEM-CareerLog・ONE Unit・スマートヘルメットが載っています。一覧は19件で、うち建レコはCCUSの標準提供、残る18件が民間の認定システムです。この一覧に無いシステムは、標準APIでの連携が認定されたものとしては確認できません。
建レコと認定API連携システムはどちらを選べばよいですか?
就業履歴をCCUSに送るだけならカードリーダーの実費で済む建レコが最も安く始められます。カードのタッチ以外の打刻方法が必要な場合や、就業履歴から安全衛生書類・施工体制台帳・建退共の書類まで出したい場合は認定API連携システムを選びます。書類まで出したいかどうかが分かれ目です。
カードリーダーはいくらかかりますか?
認定一覧に掲載されている機種で、買切りが約11,000円から33,000円、レンタルが月額7,600円から11,000円/台です。最も安いのは建レコで使えるDragon_CCの約11,000円(税抜)で、Windows接続の機種です。レンタル機はLTE回線を内蔵しているため、現場にネット環境を用意しなくても動きます。
カードを忘れた技能者の履歴はどうなりますか?
カード読取方式では履歴が残らないため、後から補正する運用が必要になります。持参忘れが多い現場では、顔認証やスマートフォンの入退場ボタンなど、カードを使わない方式に対応したシステムを選ぶと補正作業が減ります。
いま使っている施工管理アプリでCCUS対応できますか?
認定一覧に載っていれば対応できます。たとえばANDPADは認定を受けており、スマートフォンの入退場ボタンとGPSで就業履歴を送れます。一覧に無いアプリは、機能の充実度にかかわらず標準APIでの連携が認定されたものとしては確認できません。契約中のベンダーに認定の有無を確認してください。
下請ですが、自社でシステムを選べますか?
現場での打刻は元請が運用するシステムに従うことになるため、まず元請がどのシステムを使っているかを確認してください。自社側では、作業員情報の管理や安全書類の作成をどこに寄せるかを選べます。複数の元請から異なるシステムを指定される場合ほど、自社側の管理を一本化しておく効果が大きくなります。
CCUS対応は経営事項審査の点数になりますか?
国土交通省のCCUSポータルは、経営事項審査における加点措置として「能力評価判定による加点」「現場登録及びカードリーダー等設置による加点」「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度の宣言の有無による加点」の3つを挙げています。論点になるのはシステムを契約すること自体ではなく、現場登録とカードリーダー等の設置です。詳細な要件と配点は経営事項審査の改正事項を確認してください。
システムを入れたのに履歴が蓄積されません
現場登録と施工体制登録が済んでいるかを確認してください。元請が現場情報をCCUSに登録し、どの事業者のどの技能者が入るかを紐づけて初めて履歴が溜まります。技能者側のカード未着や、事業者登録の未完了も原因になります。

自社で回すか、外に出すか

CCUS対応は、システムを契約すれば終わる作業ではありません。技能者の登録状況を追いかけ、現場ごとに施工体制を登録し、蓄積されていない履歴を見つけて補正する。この運用が毎月続きます。

自社の事務担当が回せるかどうかは、現場数と技能者数、そして担当者が他に抱えている業務の量で決まります。毎月発生する作業は、技能者ごとの登録状況の確認、現場ごとの施工体制の登録、蓄積されていない履歴の補正の3つです。現場が2〜3で技能者が20名程度なら、この3つは担当者を決めて手順を固めれば収まる分量です。現場が増えて元請ごとに指定システムが違う状態になると、社内の手順だけでは追いつかなくなります。数字は目安なので、自社の担当者が他に抱えている業務と合わせて判断してください。

自社で運用外部に依頼
向く規模(目安)現場2〜3・技能者20名程度まで現場が増え、元請ごとに指定が異なる
立ち上げ手順を固めるまでに時間がかかる初期設定と教育をまとめて任せられる
費用システム費用のみシステム費用+支援費用
つまずきやすい点現場登録・施工体制登録の漏れ依頼先が建設業の運用を分かっているか

どちらが正しいという話ではなく、担当者の時間をどこに使うかの配分です。選定の段階で迷っている、あるいは入れたものの運用が回っていないという場合は、無料相談で現状をお聞かせください。現場数と技能者数、元請の指定状況をうかがったうえで、自社で回す手順を整えるのか、外に出す範囲を決めるのかを一緒に整理します。