この記事の監修 山本 貴大 / ケンテク編集長

150プロジェクト以上のマーケティング/コンサルティング支援実績。認定支援機関と連携した補助金計画書の作成支援も手がける。

建設業の見積・積算業務は、ITツールの導入が遅れている領域の一つです。国土交通省「建設業の働き方改革に関する実態調査」(2023年度)によれば、見積・積算業務に専用ソフトを活用している中小建設会社は限定的で、依然としてExcelや紙ベースの作業が主流となっています。

見積1件の作成にかかる時間は、規模や工種によって異なりますが、中小建設会社では1件あたり平均2〜4時間という実態が報告されています。同類の過去案件があればExcelでコピー修正できますが、単価改定対応や内訳書の整形に追加時間がかかり、積算ミスや提出遅れが受注機会の損失につながるケースもあります。

2026年時点では、AI機能を組み込んだ見積ソフトが急速に普及しつつあります。図面から数量を自動拾い出しするAI積算、自然言語入力による見積書生成など、従来の「入力補助ツール」から「積算業務の代替ツール」へと進化しています。

この記事では、建設業向け見積ソフト8選を機能・価格・AI対応・積算精度の観点で比較し、規模・工種別のおすすめを解説します。

「見積ソフト」と「積算ソフト」の違いを整理する

ソフト選びの前に、見積と積算の違いを正確に理解しておく必要があります。この2つの言葉は混用されることが多いですが、建設業の業務フローにおいては明確に区別されます。

積算とは

積算とは、工事に必要な材料・労務・機械・経費を一つひとつ拾い出し、工費(原価)を算出する作業です。公共工事では国土交通省が定める「公共建築工事積算基準」や「土木工事標準積算基準書」に従い、歩掛り(作業あたりの労務量)や公共単価を用いて計算します。積算の精度が低いと、赤字受注や入札での失注につながります。

見積とは

見積とは、積算で算出した原価に諸経費・利益を加えて、顧客(発注者)に提示する金額を算出する作業です。民間工事では自社の利益率方針に基づいて決定し、公共工事では積算結果をもとに入札金額を設定します。見積書の体裁(内訳書のフォーマット・PDF品質)も、顧客からの信頼に影響します。

ソフトの分類

カテゴリ主な機能対象ユーザー
積算特化ソフト公共単価DB、歩掛り計算、数量拾い出し公共工事が多い建設会社
見積・請求一体型ソフト見積作成、請求書生成、売上管理民間工事中心・小規模事業者
原価管理連携型見積〜実行予算〜原価比較原価管理が課題の中小建設会社
AI積算ソフト図面からの自動数量拾い、自然言語入力DX推進中・IT活用に積極的な会社
施工管理一体型施工管理ツールの見積機能施工管理ソフト導入済みの会社

建設業の見積ソフトを選ぶ評価軸

公共工事対応の有無

公共工事を受注する建設会社にとって、公共単価データベース(国土交通省・農林水産省が毎年改定する「公共単価」)への対応は必須です。公共単価の更新が自動で反映されるかどうかも確認ポイントです。

AI・自動化機能

2025〜2026年にかけて、見積ソフトへのAI機能搭載が急速に進んでいます。具体的には、CAD図面や設計図書から自動で数量を拾い出す「AI数量拾い」、類似案件の過去データから見積金額を自動提案する「AI類似案件参照」、自然言語で工事内容を入力すると見積書が自動生成される「自然言語積算」などです。

AI機能の完成度はソフトによって大きく異なります。トライアル期間に実際の図面を使って精度を確認することが重要です。

原価管理・請求書との連携

見積段階の想定利益率と、完工後の実績利益率を比較できる原価管理機能が搭載されているかどうかは、経営判断に直結する重要な評価軸です。見積→受注→実行予算→原価管理→請求の流れがデータで繋がることで、工事ごとの採算管理が自動化されます。

クラウド対応と複数端末アクセス

外出先や現場から見積データにアクセスしたい場合は、クラウド型が必要です。買切り型(インストール型)は初期費用が高いですが月額費用がかからず、クラウド型は月額費用がかかる代わりに更新・バックアップが自動化されます。複数のスタッフが同時に見積作業を行う場合は、クラウド型での排他制御(同時編集の競合防止)の仕様を確認してください。

電子帳簿保存法・電子納品への対応

2024年1月から電子帳簿保存法の電子取引データ保存が完全義務化されました。見積書・請求書の電子的な授受に対応し、タイムスタンプ付きでの保存ができる機能が必要です。公共工事では電子納品(CORINS等)への対応も確認してください。

建設業向け見積ソフト8選 — 機能・価格・AI対応を一覧比較

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サービス名料金主な機能補助金対応
建設大臣NX 要問合せ(買切り・サブスク)
  • 総合積算・見積
  • 公共単価DB
  • 原価管理連携
  • 電子納品対応
対応
どっと原価シリーズ 月額9,800円〜
  • 見積・原価・請求一元管理
  • 建設業特化
  • クラウド対応
  • AI補助機能
対応
楽王シリーズ 月額10,000円〜(要問合せ)
  • 積算特化
  • AI数量拾い(楽王Link)
  • 公共単価DB
  • BIM連携
対応
ガリバー 買切り(要問合せ)
  • 公共工事積算特化
  • 土木積算
  • 公共単価完全対応
  • 地方単価対応
対応
ANDPAD見積 ANDPADプランに含む
  • 施工管理と一体
  • 見積テンプレート
  • 原価管理連携
  • PDF出力
対応
Arent建設見積 要問合せ(AI積算)
  • AI自動積算(BIM連携)
  • 自然言語入力
  • 自動数量拾い
  • 設計施工一体型
対応
みつもりプロ 月額3,000円〜
  • 公共単価DB
  • 内訳書自動生成
  • クラウド対応
  • コスパ重視
対応
SMAC工事見積 月額1,980円〜
  • 低価格クラウド
  • スマホ対応
  • テンプレート
  • PDF出力
対応

※最新の価格・機能は各公式サイトでご確認ください。「デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)」の対象か否かも公式サイトで最新情報を確認してください。

各ソフトの詳細レビュー — 強みと適用場面を正直に評価

1. 建設大臣NX — 老舗総合積算ソフトの安定感

建設大臣NXは、建設業向け積算・見積ソフトの老舗として長年の実績を持つシステムです。土木・建築・設備・電気の各工種に対応した積算機能を持ち、公共単価データベースを搭載しています。電子納品(CORINS・農業農村整備積算システム等)への対応も充実しており、公共工事の比率が高い中堅〜大手建設会社での採用事例が多いシステムです。

原価管理システムとのデータ連携ができるため、見積段階の工事予算と実行予算の比較が容易になります。見積→受注→原価管理というデータの流れを断ち切らずに管理できることが、工事ごとの採算管理の精度向上につながります。

向いている企業は、公共工事を主力とする中堅〜大手建設会社、土木・建築の両工種にまたがる積算が必要な企業、電子納品対応が必須の公共工事受注企業です。

注意点として、機能の充実度に比例して導入・習熟のコストが高くなりがちです。操作習熟に1〜3ヶ月を要するケースがあり、専任のオペレーター育成が必要な場合があります。

2. どっと原価シリーズ — 見積・原価・請求の一気通貫管理

どっと原価シリーズは、見積・実行予算・原価管理・請求書作成を一つのシステムで管理できる建設業特化のクラウドサービスです。「見積ソフト」として導入する会社が多いですが、原価管理機能の充実度が特徴的で、工事ごとの採算をリアルタイムで把握したい中小建設会社に向いています。

月額9,800円〜という料金設定は、この価格帯で原価管理機能まで一体化しているソフトとしては競争力があります。クラウド型なのでソフトのインストールが不要で、インターネット環境があればPCでもスマホでもアクセスできます。

見積を作成した後に受注確定を登録すると、自動的に実行予算書が生成され、工事の進捗に合わせて原価の実績が蓄積されていきます。工事完了後には見積段階の予算と実績を比較したレポートが出力でき、次の見積精度の向上に活かせます。

向いている企業は、見積から請求まで一元管理したい従業員10〜50名規模の中小建設会社、原価管理の精度を上げたい企業、複数の現場を同時進行で管理する企業です。

3. 楽王シリーズ — AI数量拾いを搭載した積算ソフトの革新

楽王シリーズ(建設システム社)は、建設業向け積算ソフトとして高いシェアを持つシリーズです。積算に特化した「楽王3」と、AI数量拾い機能を搭載した「楽王Link」の2製品が代表的です。

楽王Linkが持つAI数量拾い機能は、CAD図面(DWGファイル等)をシステムにアップロードすると、AIが図面を解析して材料・数量を自動で拾い出すというものです。従来は熟練の積算担当者が図面を見ながら手で計測・入力していた作業を自動化できるため、積算業務の工数削減効果が大きく、特に数量拾いに時間がかかっている企業での導入効果は顕著です。

BIM(Building Information Modeling)との連携にも対応しており、BIMモデルから直接数量情報を取得して積算に活かす使い方もできます。国土交通省が推進するBIM/CIMの全面活用に合わせて、楽王のBIM連携機能の重要性は今後さらに高まると予想されます。

公共単価データベースも搭載されており、年度改定時の単価更新も自動化できます。

向いている企業は、数量拾い出しの工数削減に最優先で取り組みたい企業、BIM/CIM活用を検討している企業、公共工事の積算精度と効率化を両立したい企業です。

AI数量拾いの現実的な精度

楽王Linkを含むAI数量拾い機能は、シンプルな平面図や標準的な工種では高い精度を発揮します。一方、複雑な断面や特殊工法では手修正が必要なケースがあります。トライアル時に実際の図面を使って、自社の図面との相性を確認することが重要です。

4. ガリバー — 土木公共工事積算のスペシャリスト

ガリバーは、土木工事の公共積算に特化したソフトです。国土交通省・農林水産省・都道府県・市区町村の地方単価を網羅しており、公共土木工事の積算に必要な単価体系への対応が強みです。

土木積算は歩掛り体系が複雑で、施工機械の組み合わせや土質条件によって単価が変動するため、専用ソフトの必要性が高い領域です。ガリバーは土木に特化することでこの複雑な積算体系に対応しており、主に公共土木工事を中心とする建設会社や、コンサルタント・設計会社での導入実績があります。

買切り型の料金体系で、導入後の月額課金がかからない点は予算管理上のメリットがあります。ただし公共単価の年度更新(オプション)は別途費用が発生するケースがあります。

向いている企業は、公共土木工事が売上の大部分を占める建設会社、入札案件の積算精度を高めたい企業、地方単価に完全対応した積算が必要な企業です。

注意点として、土木積算に特化しているため、建築工事や設備工事の見積には適していません。土木と建築の両工種を手がける会社では、別途建築用のソフトとの併用が必要になります。

5. ANDPAD見積 — 施工管理との一体運用で真価を発揮

ANDPAD見積は、施工管理アプリとして業界シェアNo.1のANDPAD(導入企業23万社超)に搭載された見積機能です。ANDPADを既に利用している建設会社であれば、追加費用なし(プランによる)で見積機能を活用できます。

最大の特徴は、見積と施工管理が同一プラットフォーム上で連携していることです。見積書を作成して受注確定すると、工程管理・原価管理のデータが自動的に引き継がれ、「見積段階の想定コスト」と「現場の実際のコスト」をリアルタイムで比較できます。この一気通貫の連携が、工事ごとの採算管理の精度と速度を高めます。

見積テンプレート機能も充実しており、過去の受注案件の見積を流用・修正して新規見積を作成する作業が効率化されます。ANDPADのチャット機能とも連携しているため、見積内容についての顧客や現場とのやり取りも同一画面で管理できます。

向いている企業は、ANDPADを施工管理ツールとして既に導入している企業、見積と施工管理を一元管理してデータの断絶をなくしたい企業、施工管理の現場と経営の数字管理を繋げたい企業です。

積算精度という面では、公共単価への対応や複雑な積算体系への対応は建設大臣NXや楽王ほど充実していないため、公共工事の積算専用ソフトとしては位置づけが異なります。民間工事・住宅系の見積と施工管理の一体化に向いているツールです。

6. Arent建設見積 — AIによる図面読み取り積算の最先端

Arent(エアレント)は、BIMと生成AIを組み合わせた建設業向けのAI積算サービスを提供しています。設計図書(BIMモデル・CAD図面)から自動的に数量を拾い出し、材料・工法・数量の積算を自動化する機能が特徴です。

自然言語入力(「3階建て鉄骨造のオフィスビル、延床面積800平方メートル」といったテキスト入力)から概算見積を自動生成する機能も持ち、初期段階の概算検討から詳細積算まで、AIが積算業務の主要部分を担う設計になっています。

2026年時点では、建設業向けAI積算は市場導入期にあたり、導入している企業はまだ少数派です。ただし「AIが数量拾いの80〜90%を自動化できる」という実績も出始めており、大手ゼネコンやBIM活用が進む設計会社からの導入が増えています。

向いている企業は、BIMを導入済みまたは導入予定の企業、積算部門の人員確保が困難な企業、AI活用による業務変革を経営戦略として推進している企業です。

中小建設会社での導入はまだ黎明期にあり、費用対効果は現状の案件規模・BIM導入状況によって大きく変わります。まずはトライアルで自社の図面との相性と精度を確認してから判断することを推奨します。

7. みつもりプロ — 公共単価対応でコスパ重視

みつもりプロは、月額3,000円からという低価格で公共単価データベースと内訳書自動生成機能を提供するクラウド型積算ソフトです。公共単価対応のソフトの中では導入コストが低い部類に入り、「公共単価に対応したソフトを使いたいが、高価な買切りソフトまでは必要ない」という中小建設会社の需要に応えるポジショニングです。

内訳書の自動生成機能により、積算から見積書・内訳書の完成まで一連の作業がシステム上で完結します。公共単価の年度更新もシステム内で自動反映されるため、毎年の単価改定作業の手間が省けます。

向いている企業は、公共工事も受注する従業員10〜30名規模の中小建設会社、積算機能付きソフトを低コストで試したい企業、月額課金型でランニングコストを管理したい企業です。

8. SMAC工事見積 — 最低コストで始める見積のデジタル化

SMAC工事見積は、月額1,980円という低価格で導入できるクラウド型見積ソフトです。スマホからも見積作成・確認ができ、操作がシンプルなため、見積ソフトを初めて使う方でも使いやすい設計になっています。

「Excelで見積を作っているがそろそろシステム化したい」という小規模事業者にとっての入り口として適しています。公共単価への対応や高度な積算機能は持ちませんが、民間工事の見積作成・PDF出力・テンプレート管理といった基本機能は揃っており、月額コスト1,980円の投資対効果は十分に見込めます。

向いている企業は、1人親方〜5名規模の小規模建設会社、民間工事中心で積算の複雑さが低い企業、Excelからの脱却を最優先に考える企業です。

工種・規模別おすすめの選び方

規模別おすすめソフト

1人親方〜5名(民間工事中心) — SMAC工事見積(最低コスト)

5〜30名(民間・公共混合) — みつもりプロ or どっと原価シリーズ(原価管理重視)

30〜100名(ANDPAD導入済み) — ANDPAD見積(施工管理との一体化)

30〜100名(公共工事中心) — 楽王 or ガリバー or 建設大臣NX

BIM活用推進中・大規模 — Arent建設見積(AI積算)+ 楽王Link(BIM連携)

工種第1候補第2候補主な理由
公共土木工事ガリバー楽王地方単価対応・土木積算の専門性
公共建築工事建設大臣NX楽王総合積算・電子納品対応
民間建築・リフォームANDPAD見積どっと原価施工管理連携・原価管理
設備工事(電気・管)どっと原価みつもりプロ工種対応・原価管理
解体工事みつもりプロSMACコスト重視・シンプル積算
BIM活用推進Arent楽王LinkAI積算・BIM連携

見積ソフト導入の費用対効果 — 試算例

見積ソフトの導入コストと、削減できる工数を試算してみます。

試算条件: 従業員15名・月間見積件数20件の建設会社

現状コスト(Excelベース)

作業時間/件月間工数単価月間コスト
単価調査・入力45分15時間3,000円/h45,000円
数量計算・積算60分20時間3,000円/h60,000円
内訳書・見積書整形30分10時間2,500円/h25,000円
修正・差し替え30分10時間2,500円/h25,000円
保管・管理5時間2,000円/h10,000円
合計60時間165,000円/月

見積ソフト導入後

項目費用/月削減率(目安)
ソフト費用(どっと原価等)9,800円
残存作業コスト50,000円約70%削減
合計59,800円

月次削減額の試算: 約10万円(年間120万円超)

見積精度が向上することで積算ミスによる赤字受注リスクが低減し、見積の提出スピードが上がることで競合に先んじた提案が可能になるという効果も加わります。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の対象ツールであれば、初期費用の補助が受けられます。詳しくはIT導入補助金活用ガイドをご覧ください。

Excel見積から見積ソフトへの移行手順

1

現状の見積業務の棚卸し

1ヶ月間、見積業務にかかった時間を記録します。単価調査・数量計算・書類整形・修正対応それぞれの所要時間を分けて計測することで、どの作業が最もボトルネックになっているかが明確になります。その結果から、AI数量拾いが効くのか、テンプレート整備が効くのかを判断できます。

2

自社の受注構成の確認

過去1年の受注案件を公共工事と民間工事に分類し、主な工種(土木・建築・設備等)を整理します。受注構成が決まれば、積算特化型が必要か、見積・原価管理一体型で十分かという判断ができます。

3

候補ソフトのトライアル申し込み

評価軸(公共単価対応・AI機能・原価管理連携)に基づいて2〜3製品に絞り、無料トライアルに申し込みます。トライアル中は実際の受注案件(直近の見積案件)を使ってシステムに入力し、完成した見積書の品質を評価してください。

4

単価マスタ・テンプレートの整備

導入するソフトが決まったら、自社でよく使う材料・工種の単価マスタを入力します。過去3〜5件の受注実績から代表的な見積テンプレートも作成しておくと、ソフト導入後すぐに業務効率化の恩恵を受けられます。この準備に1〜2週間かけることが定着率に直結します。

5

並行運用期間の設定と習熟

新しいソフトで見積を作成しながら、既存のExcelでの確認も1〜2ヶ月並行して行います。完全移行のタイミングは「ソフトで作った見積書をそのまま顧客に提出できる品質になった時点」を目安にしてください。

6

補助金申請の確認

デジタル化・AI導入補助金の対象ツールか確認し、申請スケジュールを確認します。補助金の申請は事前の事業者登録から始まるため、ソフトの導入決定と並行して手続きを開始することが重要です。

電子帳簿保存法対応のチェックポイント

見積ソフトを選ぶ際に、電子帳簿保存法への対応も確認してください。特に以下の点を各ソフトに確認することをお勧めします。

確認項目重要度チェック方法
電子取引データのタイムスタンプ付与ベンダーへの確認
訂正・削除の履歴記録機能仕様書の確認
日付・金額・取引先での検索機能トライアルで操作確認
バックアップ・データ保全体制サービスレベルアグリーメント確認
会計ソフト・原価管理ソフトとのデータ連携連携可能なソフトのリスト確認

グリーンサイト・Buildeeとの連携や、弥生会計・マネーフォワード(マネーフォワードクラウド会計)との連携可否も、自社の既存システムに応じて確認してください。

出典: 電子帳簿保存法一問一答(電子取引関係) — 国税庁 出典: 建設業の働き方改革の推進 — 国土交通省(2026-04-27確認)

原価管理ソフトとの組み合わせ

見積ソフトと原価管理ソフトの連携は、工事ごとの採算管理を自動化するために重要です。見積段階で設定した実行予算と、工事中に発生した実際のコストを自動比較することで、「どの工事が黒字でどの工事が赤字か」をリアルタイムで把握できます。

この連携が機能すると、赤字工事の早期発見・対処、次回見積への利益率反映、工種別・顧客別の採算分析が可能になります。「見積ソフト」と「原価管理ソフト」を別々に検討するのではなく、連携できるシステムの組み合わせを選ぶことが投資対効果の最大化につながります。

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見積ソフト導入の実装事例と関連ツール比較は次の記事も参考になります。

参考情報

よくある質問

見積ソフトと積算ソフトの違いは何ですか?
積算は工事に必要な材料・労務を拾い出して原価を算出する作業、見積は積算結果に利益を加えて顧客に提示する金額を決める作業です。多くの見積ソフトは積算機能も搭載していますが、公共工事の積算に特化したソフト(ガリバー・建設大臣NX等)と民間工事の見積に強いソフトでは得意分野が異なります。
建設業の見積ソフトの費用相場はいくらですか?
月額1,980円〜(SMAC工事見積)から月額10,000円以上(楽王・どっと原価等)まで幅があります。買切り型(建設大臣NX・ガリバー等)は初期費用が数十万円〜数百万円になるケースもありますが、月額課金がかからないためランニングコストを抑えられます。
AI機能付きの見積ソフトはどれですか?
楽王Link(AI数量拾い)とArent建設見積(BIM連携AI積算・自然言語入力)が代表的です。楽王LinkはCAD図面から自動数量拾いができ、ArentはBIMモデルから積算を自動化します。AI機能の精度は図面の複雑さや工種によって異なるため、トライアルで実際の図面を使って確認することが重要です。
公共工事の積算に使えるソフトはどれですか?
ガリバー(土木特化)、建設大臣NX(総合積算)、楽王(積算+AI数量拾い)、みつもりプロ(低価格・公共単価対応)が公共単価データベースを搭載しています。公共土木工事が主体であればガリバー、建築・土木の両工種があれば建設大臣NX、コストを抑えたい場合はみつもりプロが候補になります。
見積ソフトはデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の対象ですか?
本記事で紹介しているソフトの多くが補助金対象に登録されているケースがあります。最新の登録状況は公式サイト(it-shien.smrj.go.jp)で確認してください。補助率や申請スケジュールは年度により変更されます。
Excelから見積ソフトに移行する際に最初にすべきことは何ですか?
自社でよく使う材料・工種の単価マスタとテンプレートを整備することです。この準備があるかどうかで、ソフト導入後の使いやすさが大きく変わります。あわせて、過去の受注案件から代表的な見積書を3〜5件選んでデジタル化し、テンプレートとして登録しておくと導入後すぐに効率化を実感できます。
ANDPAD見積は積算ソフトの代わりになりますか?
民間工事・住宅系の見積書作成と施工管理の一体化には適しています。ただし公共単価データベースや複雑な積算体系への対応はガリバーや建設大臣NXほど充実していないため、公共工事の積算専用ツールとしては位置づけが異なります。ANDPAD導入済みの会社が見積機能も活用する用途に向いています。
原価管理ソフトと見積ソフトはどう連携させますか?
どっと原価シリーズやANDPAD見積のように、見積・原価管理が一体型のソフトを選ぶのが最もシンプルです。別々のソフトを使う場合は、見積データをCSVでエクスポートして原価管理ソフトに取り込む方法か、API連携に対応したシステム同士を選ぶ方法があります。

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