この記事の監修 山本 貴大 / ケンテク編集長

150プロジェクト以上のマーケティング/コンサルティング支援実績。建設業の労務管理・DX導入支援に幅広く対応。

「うちの職人が30年働いたら、退職金はいくらになるのか」——この問いに即答できる建設会社の経営者は、実は多くありません。建設業退職金共済(建退共)は、証紙を1枚330円で購入して手帳に貼る、シンプルに見える制度です。しかし退職金の支給額は証紙の枚数(積み立て日数)に応じた「支給単価」によって段階的に変わる仕組みになっており、長期勤続者ほど有利な構造になっている。

この記事では、建退共の退職金計算式を勤続年数別のシミュレーションとともに解説し、中小企業退職金共済(中退共)との比較計算、税務上の取り扱いまで体系的に整理します。「技能者に退職金をいくら払えるか」「証紙購入コストに見合うのか」を経営判断できる情報を提供したい。

建退共の仕組みを簡単におさらい

建退共は、建設業界全体で技能者の退職金を積み立てる国の制度です。事業者が技能者の就業1日につき証紙1枚(330円)を手帳に貼り付け、転職しても積み立て日数が通算される仕組みになっている。制度の概要・加入手順・対象者の要件は建退共とは?仕組みと申請手順を解説で詳しく解説している。

この記事では計算方法に焦点を絞り、退職金の支給単価・勤続年数別シミュレーション・中退共との比較計算・税務上の取り扱いを解説します。

退職金の計算式 — 証紙枚数と支給単価の仕組み

建退共の退職金計算式はシンプルだが、支給単価が積み立て日数に応じて段階的に変化する点を理解することが重要です。

基本計算式

退職金支給額 = 積み立て日数(証紙枚数)× 支給単価(円/日)

ただし、この計算は積み立て日数の区分ごとに支給単価が変わる段階的な仕組みになっている。1日目から最終日まで一定の単価ではなく、「最初の365日分はXX円/日、次の365日分はYY円/日…」というように、日数が増えるほど単価が上がる仕組みです。これにより、長期勤続者ほど総受給額が有利になる。

支給単価の段階区分(2024年4月時点)

建退共の支給単価は、積み立て日数の区分別に定められている。以下の単価は建退共公式サイトの支給単価表に基づく目安です。

積み立て日数の区分1日あたり支給単価(目安)
1日〜365日約220円
366日〜730日約248円
731日〜1,460日約276円
1,461日〜2,190日約312円
2,191日〜3,650日約336円
3,651日〜5,840日約360円
5,841日〜7,300日約384円
7,301日以上約394円

※上記は概算であり、実際の支給単価は建退共の最新支給単価表で確認すること。単価は定期的に改定される場合があります。

証紙の購入単価(330円/日)と支給単価を比較すると、日数区分が進むにつれて支給単価が購入単価を上回るケースが出てくる。長期勤続者の退職金は「積み立てた以上に受け取れる」構造になっていることが、建退共の大きな特徴です。

出典: 退職金の額について(支給単価表) — 建退共

勤続年数別の退職金シミュレーション

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実際の退職金額を、勤続年数別のシミュレーションで確認します。「年間就業日数250日」「建設業を完全退職するまで同じペースで積み立てる」という前提で計算している。

前提条件

  • 証紙購入単価: 330円/日
  • 年間就業日数(証紙貼り付け日数): 250日
  • 各年数時点での累計積み立て日数と退職金を計算

勤続5年のケース(積み立て日数: 1,250日)

5年(1,250日)の場合、日数区分ごとの積み上げは次のようになる。

区分日数単価(目安)小計
1〜365日365日220円80,300円
366〜730日365日248円90,520円
731〜1,250日520日276円143,520円
合計退職金約314,000円

5年間の証紙購入コスト: 330円 × 1,250日 = 412,500円。支給退職金は約314,000円で、この時点では支給額がコストを下回っている。この段階でのシミュレーションを見て「割に合わない」と感じる経営者もいるが、後述するように公共工事入札参加資格や採用面でのメリットを考慮した判断が必要です。

勤続10年のケース(積み立て日数: 2,500日)

区分日数単価(目安)小計
1〜365日365日220円80,300円
366〜730日365日248円90,520円
731〜1,460日730日276円201,480円
1,461〜2,190日730日312円227,760円
2,191〜2,500日310日336円104,160円
合計退職金約704,000円

10年間の証紙購入コスト: 330円 × 2,500日 = 825,000円。退職金は約704,000円と、まだコストを下回っているが、差は縮まってきている。

勤続20年のケース(積み立て日数: 5,000日)

区分日数単価(目安)小計
1〜365日365日220円80,300円
366〜730日365日248円90,520円
731〜1,460日730日276円201,480円
1,461〜2,190日730日312円227,760円
2,191〜3,650日1,460日336円490,560円
3,651〜5,000日1,350日360円486,000円
合計退職金約1,577,000円

20年間の証紙購入コスト: 330円 × 5,000日 = 1,650,000円。退職金は約157.7万円で、20年ではまだコストと近い水準です。

勤続30年のケース(積み立て日数: 7,500日)

区分日数単価(目安)小計
1〜5,840日(前段の合計)5,840日各区分単価約1,910,000円
5,841〜7,300日1,460日384円560,640円
7,301〜7,500日200日394円78,800円
合計退職金約2,549,000円

30年間の証紙購入コスト: 330円 × 7,500日 = 2,475,000円。退職金は約254.9万円で、購入コストを上回る。30年以上勤続した技能者の退職金は、事業者が支出した証紙購入費を超えて支給される計算になる。

長期勤続者への支給は購入コストを上回る

建退共の支給単価は積み立て日数が多くなるほど高くなる設計のため、30年超の長期勤続者では証紙購入コストを上回る退職金が支払われる。技能者にとっては「長く働くほど有利」、事業者にとっては「長期定着に対して国が補填してくれる仕組み」として捉えられる。

勤続年数別シミュレーション一覧

勤続年数積み立て日数証紙購入コスト退職金支給額(目安)差額
5年1,250日412,500円約314,000円-98,500円
10年2,500日825,000円約704,000円-121,000円
20年5,000日1,650,000円約1,577,000円-73,000円
25年6,250日2,062,500円約2,069,000円+6,500円
30年7,500日2,475,000円約2,549,000円+74,000円
35年8,750日2,887,500円約3,098,000円+210,500円

勤続25年前後から退職金支給額が証紙購入コストを上回り始め、長期勤続者ほどプラス幅が大きくなる設計になっている。ただし、法人税の損金算入効果を考慮すると、事業者の実質コストはさらに下がる(後述)。

証紙の積み立てコストと損金算入効果

証紙購入費の損金算入

事業者が証紙を購入した費用は、全額「損金(費用)」として計上できる。社内に退職金引当金を積み立てる場合と異なり、支出のタイミングで費用処理が確定するため、決算の見通しが立てやすい。

法人税率25%で計算した場合の実質コストを、技能者5名・年間250日就業で試算する。

  • 年間証紙購入額: 330円 × 5名 × 250日 = 412,500円
  • 損金算入による節税額(税率25%): 412,500円 × 25% = 103,125円
  • 実質年間コスト: 412,500円 - 103,125円 = 309,375円
  • 技能者1名あたり実質年間コスト: 約61,875円(月換算約5,156円)

損金算入を考慮すると、月あたりの実質コストは技能者1名につき約5,000〜6,000円になる。この金額を採用・定着コストと比較して判断することが重要です。

元請けからの証紙支給がある場合

公共工事では、発注機関が元請けに証紙を交付し、元請けが下請けに配布する仕組みが運用されている。元請けからの証紙支給がある場合、その分の購入コストは発生しありません。支給分を超えて自社で証紙を追加購入することも可能です。

元請けから支給された証紙を換金したり退職金積み立て以外の目的で使用することは法律違反のため、社内で徹底した管理が必要です。

中退共との比較計算

建退共と混同されやすい「中小企業退職金共済(中退共)」との違いを、計算面から整理します。

中退共の基本的な計算方法

中退共の退職金は、毎月の掛金と加入年数によって決まる。建退共のような「証紙の枚数×支給単価」ではなく、「月額掛金に対応する支給額表」に基づいて計算する。

加入年数月額掛金5,000円の支給額月額掛金10,000円の支給額月額掛金20,000円の支給額
5年317,000円634,000円1,268,000円
10年730,000円1,460,000円2,920,000円
20年1,693,000円3,386,000円6,772,000円
30年2,838,000円5,676,000円11,352,000円

※中退共の支給額は、掛金と運用益(予定利率)に基づく。上記は概算であり、実際の支給額は中退共公式サイトで確認すること。

出典: 中小企業退職金共済制度(中退共)のご案内 — 独立行政法人勤労者退職金共済機構

建退共と中退共の比較計算

同じ「20年勤続・月額掛金相当10,000円(建退共換算)」で建退共と中退共を比較します。

建退共の場合: 月額換算10,000円の証紙購入は、1ヶ月あたり約30枚(10,000円÷330円)の証紙に相当する。年間360枚購入した場合、20年では7,200日分の積み立てになり、支給額は約2,300,000〜2,500,000円の範囲に入る(区分単価による)。

中退共の場合: 月額10,000円の掛金で20年加入すると約3,386,000円が支給される(概算)。

この比較では中退共のほうが高い支給額になるが、建退共には転職時の日数通算制度があり、他社での積み立て日数が加算されるため、長期にわたり建設業に従事した技能者では建退共のほうが有利になるケースもあります。

どちらを選ぶべきか

比較項目建退共中退共
対象建設現場で働く技能者のみ全従業員(事務職員を含む)
積み立て方法証紙の貼り付け(日単位)月次の掛金振替(月単位)
転職時の扱い日数通算(業界内で引き継ぎ)原則退職時に支給
月額掛金の範囲実質1日330円(約7,000〜9,000円/月)5,000〜30,000円(選択式)
公共工事との関係入札参加要件に影響する場合あり関係なし
新規加入補助なし加入後1年間、国から掛金の一部を補助

建設業では「現場技能者は建退共、事務職員・管理部門は中退共」という組み合わせで両制度を使い分けるケースが多い。中退共の新規加入補助(月額5,000円掛金の場合、初年度に月2,500円を国が補助)も活用すると、事務・管理部門の退職金コストを抑えながら制度を整備できる。

退職金の税務上の取り扱い — 退職所得控除を活用する

建退共から技能者に支払われる退職金は、税務上「退職所得」として扱われる。通常の給与所得より税負担が軽い点が、技能者にとっての大きなメリットです。

退職所得の計算方法

退職所得の計算式を整理します。

課税退職所得金額 = (退職金支給額 - 退職所得控除額) × 1/2

退職所得控除額は勤続年数に応じて増える仕組みになっている。

勤続年数退職所得控除額
5年以下40万円 × 勤続年数(最低80万円)
6〜20年70万円 × 勤続年数
20年超800万円 + 70万円 ×(勤続年数 - 20)

具体的なシミュレーション(勤続20年・退職金157万円の場合)

  • 退職金支給額: 1,577,000円(前述のシミュレーションより)
  • 退職所得控除額: 70万円 × 20年 = 14,000,000円
  • 課税退職所得: (1,577,000円 - 14,000,000円) = マイナスのため課税なし

勤続20年で退職金157万円の場合、退職所得控除額(1,400万円)が退職金額を大幅に上回るため、所得税はゼロになる。

勤続30年・退職金254万円の場合

  • 退職金支給額: 2,549,000円
  • 退職所得控除額: 800万円 + 70万円 ×(30年 - 20年)= 1,500万円
  • 課税退職所得: (2,549,000円 - 15,000,000円) = マイナスのため課税なし

建退共の退職金水準(数百万円〜数千万円)では、勤続年数が長くなるほど退職所得控除額が大きくなるため、実際には所得税がほぼゼロになるケースが多くあります。受け取り側の技能者にとって税負担がほぼない形で退職金を受け取れる点は、採用・定着の訴求で積極的に伝えたいポイントです。

退職所得申告書の提出が必要

退職所得控除の適用を受けるには、技能者が「退職所得の受給に関する申告書」を建退共経由で手続きする必要があります。この申告書を提出しない場合、退職金の20.42%が源泉徴収されるため、受け取り側に注意を促すことが重要です。

事業者にとってのコスト管理 — 証紙購入計画の立て方

年間の証紙購入コストを事前に見積もっておくことで、退職金引当金の代替として機能させながら資金計画が立てやすくなる。

技能者規模別の年間コスト試算

技能者数年間就業日数(1名あたり)年間証紙購入枚数年間コスト損金算入後の実質コスト(税率25%)
5名250日1,250枚412,500円309,375円
10名250日2,500枚825,000円618,750円
20名250日5,000枚1,650,000円1,237,500円
30名250日7,500枚2,475,000円1,856,250円
50名250日12,500枚4,125,000円3,093,750円

20名規模の建設会社では、年間165万円の証紙購入費が発生するが、損金算入を考慮すると実質124万円程度です。技能者1名あたり月額約5,000円の実質コストになる。

月次管理のポイント

証紙の管理で最も重要なのは、月末の照合作業です。技能者別の就業日数と証紙貼り付け枚数を月次で照合し、過不足がないかを確認します。貼り忘れた証紙は原則として後から補填できないため、月次照合の習慣が積み立て精度に直結する。

月次照合の確認項目確認方法
技能者別就業日数勤怠記録・日報との照合
証紙購入枚数購入伝票・領収書の集計
証紙使用枚数(手帳貼付)手帳記録との照合
在庫証紙枚数購入合計 - 使用合計
新規技能者の手帳申請済み確認入社日と手帳交付日の照合

GPS対応の勤怠管理アプリを導入している建設会社では、現場ごとの就業日数が自動で記録されるため、証紙貼り付けの根拠データを勤怠データから直接引き出せる。手作業での集計が不要になり、人的ミスも減少する。

計算結果を採用・定着の訴求に活用する

退職金のシミュレーション結果は、採用面接や入社時の説明会で活用できる。「30年勤続した場合の退職金試算額(約255万円)」を提示すれば、長期定着のインセンティブとして機能する。勤続25年以上では支給額が証紙購入コストを上回るため、「会社が支出した以上の退職金を受け取れる」という訴求も可能です。

建退共を採用・定着戦略にどう活かすかの詳細は、建退共とは?仕組みと申請手順の「建退共を採用・定着戦略に活かす」セクションで解説している。

建退共の加入をキャリアアップ助成金と組み合わせて活用する方法もあります。詳しくは建退共とは?仕組みと申請手順の「建退共×キャリアアップ助成金の組み合わせ」を参照してほしい。

建退共と小規模企業共済 — 経営者自身の老後資金の選択肢

建退共の技能者(被共済者)は雇用される労働者に限られるため、経営者本人は制度の対象外です。一人親方や中小建設会社の経営者が自分自身の退職金・老後資金を準備するには、別の制度を活用する必要があります。

小規模企業共済

小規模企業共済は、中小企業の経営者・役員・個人事業主が加入できる「経営者向けの退職金制度」です。月額掛金1,000円〜70,000円を積み立て、廃業・退職時に共済金として受け取れる。掛金は全額が所得控除になる点が最大のメリットで、節税効果が高い水準です。

項目内容
加入対象中小企業の経営者・役員・個人事業主(建設業を含む)
月額掛金1,000円〜70,000円(500円単位)
掛金の所得控除全額(年間最大84万円の所得控除)
受取時の税優遇退職所得扱い(退職所得控除を適用)
運営機関独立行政法人中小企業基盤整備機構

月額70,000円を掛け続けた場合、20年間で約1,680万円を積み立てられる(利息分を含むと実際の受取額はさらに増える)。所得税率30%と仮定すると、年間84万円の所得控除で節税額は年間約25万円になる計算です。20年間で節税効果だけで500万円超になるため、経営者の節税対策として非常に有効です。

出典: 小規模企業共済制度 — 独立行政法人中小企業基盤整備機構

iDeCo(個人型確定拠出年金)との組み合わせ

一人親方や個人事業主の建設業者には、小規模企業共済とiDeCoを組み合わせる方法も有効です。iDeCoは月額掛金が全額所得控除になる点は小規模企業共済と同じだが、投資信託等で運用するため将来の受取額が変動する。両制度を組み合わせることで、老後資金の積み立てと節税の両方を最大化できる。

建設業の技能者向け退職金制度の全体像

建設業で働く人の退職金制度をまとめると、次のような全体像になる。

立場利用できる制度特徴
現場技能者(従業員)建退共転職しても通算。証紙方式
事務・管理職(従業員)中退共月額掛金方式。新規加入補助あり
会社経営者・役員小規模企業共済全額所得控除。廃業・退職時に受取
一人親方(個人事業主)小規模企業共済 / iDeCo両方活用可能

この整理をもとに、自社の従業員構成に合わせた退職金制度の設計をすることで、採用競争力と経営者の老後資金準備を同時に進められる。

計算に影響する制度改正の動向

建退共の制度は近年改正が進んでおり、計算に影響する変更点を押さえておく必要があります。電子申請システムの詳細については建退共とは?仕組みと申請手順の「電子化の動向」セクションを参照してほしい。

証紙単価の改定

建退共の証紙単価(330円/日)は、物価水準や積み立て日数に対する支給単価とのバランスを考慮して改定される場合があります。2024年4月時点では330円だが、今後の改定情報は建退共の公式サイトで確認してほしい。

建設キャリアアップシステム(CCUS)との連携

建設業のキャリアアップを支援する「建設キャリアアップシステム(CCUS)」と建退共の連携も進んでいる。CCUSで記録された就業履歴データを建退共の積み立て日数管理に活用することで、手動入力の手間を削減できる仕組みの整備が進んでいる。

CCUSとの連携が本格化すれば、「現場でCCUSカードをかざす → 就業実績が自動記録 → 建退共の積み立て日数に自動反映」という流れが実現し、事業者の事務負担が大幅に軽減される見通しです。

出典: 建設キャリアアップシステム(CCUS)と建退共の連携 — 建退共

よくある疑問

よくある質問

途中退職した場合の退職金はどうなるか
技能者が建設業を途中退職した場合でも、積み立て日数に応じた退職金が支給されます。ただし、積み立て日数が少なすぎる場合は支給されない「支給制限」があります。2024年4月時点では、12か月(約260日)以上の積み立てがあれば退職金が支給されます。転職先が建設業であれば、次の雇用主のもとで積み立て日数を引き継げます(通算制度)。
技能者が死亡した場合はどうなるか
被共済者が死亡した場合、遺族が退職金を請求できます。請求先は建退共事務所で、戸籍謄本等の必要書類とともに申請します。
積み立て日数に上限はあるか
積み立て日数に上限はありません。ただし、支給単価は一定の日数区分を超えると頭打ちになるため、無制限に単価が上がり続けるわけではありません。

参考情報

よくある質問

建退共の退職金はどうやって計算しますか?
「積み立て日数(証紙枚数)× 支給単価(円/日)」で計算します。支給単価は積み立て日数が増えるほど高くなる段階的な設計で、最初の365日は約220円/日、7,300日超では約394円/日が目安です。詳細な支給単価表は建退共の公式サイトで確認できます。
勤続10年の退職金はいくらになりますか?
年間就業日数250日で10年勤続した場合(積み立て2,500日)、退職金は約70万円が目安です。証紙購入コストは82.5万円で、この時点では支給額がコストを下回りますが、勤続25年前後から支給額がコストを上回り始めます。
建退共の退職金に税金はかかりますか?
退職金は税務上「退職所得」として扱われ、退職所得控除が適用されます。勤続20年の控除額は1,400万円で、建退共の退職金水準(数百万円)では所得税がほぼゼロになるケースが多いです。ただし「退職所得の受給に関する申告書」の提出が必要です。
中退共と建退共はどちらがお得ですか?
一概には言えません。建退共は転職しても積み立て日数が引き継がれる点が特徴で、建設業全体で技能者の退職金を守る仕組みです。中退共は月額掛金が選択式で計算がシンプルで、新規加入補助もあります。建設業では「現場技能者は建退共、事務職員は中退共」という使い分けが一般的です。
証紙の購入費は経費として計上できますか?
はい、全額を損金(費用)として計上できます。法人税率25%の場合、支出額の25%が節税効果になります。社内に退職金引当金を積み立てる方法と異なり、支出時点で費用処理が確定するため、決算の見通しが立てやすいメリットもあります。
転職した場合、積み立て日数はどうなりますか?
建退共の積み立て日数は、技能者が建設業内で転職しても被共済者手帳の積み立てとして引き継がれます(通算制度)。次の雇用先でも同じ手帳を使い続けることで継続されます。建設業を完全に離職したときに退職金の請求が可能になります。
建退共の加入で公共工事が受注しやすくなりますか?
多くの発注機関が建退共への加入を評価項目や入札参加要件に組み込んでいます。未加入の場合は入札で不利になったり、元請けから現場入場を拒否されるリスクがあります。公共工事を継続的に受注するためには加入を強く推奨します。

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