この記事の監修 山本 貴大 / ケンテク編集長

150プロジェクト以上のマーケティング/コンサルティング支援実績。認定支援機関と連携した補助金・助成金の活用支援も手がける。

毎年春になると「フルハーネスの特別教育を受けさせたいが費用が高い」「足場の組立作業主任者の資格取得に助成金が使えると聞いた」という問い合わせが各地の労働局に殺到する。人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)は、まさにこうした建設業固有の技能講習を対象にした助成制度です。

一般的な人材開発支援助成金(都道府県労働局経由)とは異なり、建設業固有コースは厚生労働省管轄でありながら建設業振興基金が実務の中核を担う点に特徴があります。制度の入口を知らずに「申請しようとしたら窓口が違った」と戸惑う事業主が少なくないため、この記事では申請先の構造から助成額の計算、提出期限の管理方法まで順を追って整理します。

出典: 建設事業主等に対する助成金 — 厚生労働省

建設労働者技能実習コースとは — 建設業専用の助成ルート

人材開発支援助成金は複数のコースで構成されているが、そのなかで建設業専用として設けられたコースが「建設労働者技能実習コース」です。労働安全衛生法や建設業法に基づく技能講習・特別教育など、建設現場で求められる法定の訓練を中心に、経費と賃金の両方を助成する。

制度の骨格は「中小建設事業主が雇用する労働者に有給で技能実習を受講させた場合に、その費用と賃金を一部補填する」という仕組みです。雇用保険の財源を使うため、審査で落選するような競争はなく、要件を満たせば原則として支給される。

一般コースとの根本的な違い

同じ「人材開発支援助成金」という名称であっても、「人材育成支援コース」や「事業展開等リスキリング支援コース」とは制度の性格が異なります。主な相違点を整理しておく。

比較項目建設労働者技能実習コース人材育成支援コース
対象業種建設業のみ全業種
申請窓口都道府県労働局(建設業振興基金と連携)都道府県労働局
対象訓練法定の技能講習・特別教育が中心職務関連10時間以上のOff-JT全般
計画届登録教習機関利用時は不要訓練開始1ヶ月前まで必須
助成上限年間500万円年間1,000万円
経費助成率(中小20人以下)75%45〜75%
賃金助成日額7,600〜9,405円時間額800〜1,000円

建設業が法令上の義務として受講させなければならない安全衛生教育・技能講習は、このコースが圧倒的に使いやすい。講習時間が1〜2日と短くても「1人あたり10万円上限」の経費助成に加えて日額の賃金助成を受け取れるため、短期間の講習ほど費用対効果が高くなる。

制度を支える建設業振興基金の役割

建設労働者技能実習コースは厚生労働省が所管するが、実務の相談・書類の整合性確認・助言などの役割を一般財団法人建設業振興基金が担っている。全国の建設業振興基金各支部(47都道府県)が対応窓口になるため、迷ったときは最寄りの支部に相談すると確実です。

ただし、支給申請書の最終提出先は「管轄の都道府県労働局」であり、建設業振興基金が直接支給決定を行うわけではない点に注意が必要です。建設業振興基金は申請準備の相談窓口・サポート機関、労働局が審査・支給の行政機関という役割分担になっている。

出典: 人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)について — 一般財団法人中小建設業特別教育協会

受給要件 — 対象になる事業主と労働者の条件

助成金を申請するには、事業主と訓練対象となる労働者の双方が一定の要件を満たす必要があります。

対象となる事業主の要件

要件具体的な内容
業種建設業の雇用保険料率が適用されている事業主
中小規模資本金3億円以下または常時雇用労働者300人以下
労働保険料未納・滞納がないこと
賃金法定の最低賃金・割増賃金を適正に支払っていること
労働者名簿等法定帳簿(賃金台帳・出勤簿等)を整備・保管していること

中小企業以外の建設事業主(資本金3億円超かつ常時雇用301人以上)も制度の対象外ではないが、助成対象が「女性労働者のみ」に限定され、助成率も低くなる。中小建設事業主向けの制度として設計されていると理解してよい。

対象となる労働者の要件

訓練を受講する労働者が雇用保険の被保険者であることが大前提です。週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば被保険者となるため、正社員だけでなくパートタイム労働者や契約社員でも要件を満たす場合があります。

一人親方・外注先の技能者は対象外

一人親方や業務委託で働く技能者は雇用関係がないため、雇用保険の被保険者にはなれません。そのため建設労働者技能実習コースの対象から外れる。現場に常駐している技能者でも、「雇用」か「請負・委託」かで助成の可否が変わる点に注意が必要です。

一人親方が助成を受けるための唯一の方法

完全な一人親方(従業員をまったく雇用していない場合)は、現行制度では人材開発支援助成金を利用できません。ただし、一人親方が従業員を雇用した場合、その従業員を対象にした技能実習であれば申請できる。

人材開発支援助成金の建設業関連コースを使いたい一人親方は「雇用を生み出す」ことが条件になります。将来的に従業員採用を検討しているケースでは、採用のタイミングに合わせて技能実習の計画を立てると、採用後すぐに助成を活用できる。

助成内容 — 経費助成と賃金助成の2本立て

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建設労働者技能実習コースの助成は「経費助成(受講料の補填)」と「賃金助成(訓練中の賃金補填)」の2種類で構成される。両方を合算して受け取れるため、短時間の講習でも実質的な自己負担を大幅に圧縮できる。

経費助成(受講料の助成)

対象となる技能実習の受講料・教材費などの実費を一定割合で助成する。1つの技能実習について1人あたり上限10万円が設定されている。

企業規模(雇用保険被保険者数)対象年齢経費助成率
20人以下の中小建設事業主年齢問わず3/4(75%)
21人以上の中小建設事業主35歳未満7/10(70%)
21人以上の中小建設事業主35歳以上9/20(45%)
中小企業以外女性のみ3/5(60%)

「雇用保険被保険者数」は申請時点での在籍数で判定される。アルバイトや短時間労働者でも雇用保険に加入していれば被保険者数に含まれる点を踏まえて、自社の規模区分を確認しておく必要があります。

賃金助成(訓練中の賃金補填)

技能実習を有給で受講させた日数分の賃金を一部補填する。通学制の講習を対象に、1人あたり最大20日分まで助成される。

企業規模(雇用保険被保険者数)一般の賃金助成額CCUS登録技能者への助成額
20人以下の中小建設事業主8,550円/日・人9,405円/日・人
21人以上の中小建設事業主7,600円/日・人8,360円/日・人

建設キャリアアップシステム(CCUS)に技能者情報を登録している従業員を対象にする場合、賃金助成額が約850〜760円上乗せされる。CCUSへの技能者登録は無料ではないが、技能者本人の職歴・資格が蓄積されるメリットと合わせると、登録を先行させることで助成の上積みを得やすくなる。

出典: 建設事業主等に対する助成金 — 厚生労働省

対象訓練の全体像 — どの講習が助成を受けられるか

建設労働者技能実習コースの対象となる訓練は、主に労働安全衛生法・建設業法・能開法に基づくものです。社内での自主研修ではなく、資格を付与できる登録機関・職業訓練法人・労働安全衛生機関が実施する外部講習が中心になる。

技能講習(代表的なもの)

技能講習は修了証の交付が伴う資格で、玉掛け・クレーン運転・フォークリフトなど現場での作業に必要なものが多い。

技能講習名主な対象作業講習日数の目安
玉掛け技能講習1トン以上のクレーン使用時の玉掛け作業3日間(実技込み)
小型移動式クレーン運転技能講習吊り上げ荷重1〜5トン未満のクレーン2〜3日間
床上操作式クレーン運転技能講習床上操作式クレーンの運転2〜3日間
高所作業車運転技能講習作業床高さ10m以上の高所作業車2日間
ショベルローダー等運転技能講習最大荷重1トン以上のショベルローダー2日間
ガス溶接技能講習アセチレン等可燃性ガスを使う溶接作業2日間
足場の組立て等作業主任者技能講習足場組立・解体・変更の指揮2日間

特別教育(代表的なもの)

特別教育は技能講習よりも短時間・低コストで取得できる安全衛生教育で、2019年2月以降に義務化されたフルハーネス特別教育をはじめとして、建設現場では必須の講習が多い。

特別教育名主な対象作業講習時間の目安
フルハーネス型墜落制止用器具特別教育高さ2m以上でフルハーネスを使う作業4.5〜6時間
足場の組立て等特別教育高さ5m未満の足場組立・解体6時間
低圧電気取扱業務特別教育600V以下の低圧充電電路の敷設・点検7〜14時間
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育地下工事・ピット内等での酸欠危険作業6時間
粉じん作業特別教育じん肺の原因になる粉じん発生作業4時間
石綿取扱い作業従事者特別教育アスベスト含有建材の解体・補修作業最低4時間
アーク溶接等特別教育アーク溶接・切断等の作業11〜21時間
巻上げ機(ウインチ)運転特別教育ウインチを使った荷の巻き上げ作業4時間

建設業法に基づく登録基幹技能者講習

施工管理の中核を担う熟練技能者を対象とした登録基幹技能者講習も対象に含まれる。鉄筋・型枠・とび・土工・舗装・電気工事など職種ごとに講習が設定されており、受講要件(実務経験10年以上等)を満たした上級技能者のスキルアップに活用できる。

登録教習機関の使い分けで計画届が不要になる

コマツ教習所・コベルコ教習所・住友建機教習所・フジ自動車など国土交通大臣登録の登録教習機関や、建設業労働災害防止協会(建災防)の各支部が実施する講習は、計画届の提出が原則不要です。「急に安全衛生教育が必要になった」「来月の工事前までに資格を取得させたい」という場合でも、登録教習機関を選べばタイムラグなく申請プロセスを進められる。

一方、協会や任意団体、地域の講習機関が実施する講習は計画届が必要になるケースがあります。申込み前に機関の登録状況を確認することで、手続きの複雑さを事前に把握できる。

建災防の各支部も計画届不要の窓口

建設業労働災害防止協会(建災防)は全国47都道府県に支部を持ち、フルハーネス特別教育・足場特別教育・安全衛生責任者教育など幅広い講習を実施している。建災防支部の講習は計画届不要の対象になるため、近隣の建災防支部を第一候補に検討することを勧める。

助成額の具体的な計算方法と試算例

実際にどのくらいの助成を受けられるか、複数のパターンで試算する。

試算1: フルハーネス特別教育を5人受講させる場合(被保険者20人以下)

フルハーネス特別教育の受講料は実施機関により異なるが、1人10,000〜15,000円程度が相場です。ここでは1人12,000円(税込)として計算する。

項目計算金額
受講料合計12,000円 × 5人60,000円
経費助成(75%)60,000円 × 75%45,000円
賃金助成(8,550円/日 × 5人 × 1日)42,750円
助成合計87,750円
実質自己負担0円未満(賃金の実費分が残る)

5人分の受講料60,000円に対して、経費助成だけで45,000円が戻ってくる。賃金助成は実際に支払った賃金を上限とするため、従業員の日給次第だが、多くの場合は自己負担が受講料の25%未満に抑えられる。

試算2: 玉掛け技能講習を1人受講させる場合(被保険者20人以下)

玉掛け技能講習は3日間の実技込みで、受講料の相場は23,000〜45,000円と幅があります。東京技能講習協会の料金を参考に30,000円(税込)で試算する。

項目計算金額
受講料30,000円 × 1人30,000円
経費助成(75%)30,000円 × 75%22,500円
賃金助成(8,550円/日 × 1人 × 3日)25,650円
助成合計48,150円
実質自己負担受講料の実質ゼロ

3日間の技能講習なので賃金助成も3日分(8,550円 × 3日 = 25,650円)が積み上がる。受講料30,000円を大幅に上回る助成が得られる計算です。

試算3: 複数の安全衛生教育を組み合わせた年間計画(被保険者21〜100人規模)

従業員30人規模の中堅建設会社が年間で複数の講習を受講させる場合のシミュレーションです。

訓練内容受講人数受講料小計経費助成率助成額(経費)助成額(賃金)
フルハーネス特別教育(1日)10人130,000円70%(35歳未満)91,000円76,000円
足場特別教育(1日)8人88,000円70%(35歳未満)61,600円60,800円
玉掛け技能講習(3日)3人90,000円45%(35歳以上)40,500円68,400円
合計308,000円193,100円205,200円

年間合計で約398,000円の助成を受け取れる計算になる。講習費用308,000円を上回る助成額になるのは、賃金助成が加算されるためです。ただし賃金助成は実際に支払った賃金を上限とする点に留意が必要です。

申請手順 — 段階別の詳細ガイド

建設労働者技能実習コースの申請は、「計画届(一部の機関では不要)」「受講」「支給申請」の3フェーズで進む。

1

受給資格の事前確認

管轄の都道府県労働局に連絡し、自社が雇用保険・労働保険料の要件を満たしているか確認します。残業代の未払いや労働保険料の滞納があると不支給になるため、事前確認は必須です。建設業振興基金の各支部でも相談を受け付けている。

2

訓練機関の選定と受講申込み

受講させたい技能講習・特別教育を実施している機関を選ぶ。登録教習機関(コマツ・コベルコ等)や建災防各支部を選ぶと計画届が不要になる。受講料の見積りを取得し、1人あたり10万円の上限内かを確認します。

3

計画届の提出(必要な場合のみ)

登録教習機関以外を利用する場合は、技能実習開始日の3ヶ月前から1週間前(必着)までに計画届を管轄の労働局へ提出する。様式は厚生労働省または労働局のウェブサイトからダウンロードできる。

4

有給での技能実習を実施

対象の技能講習・特別教育を受講させる。訓練日に有給(賃金支払い)であることが大前提です。出席簿・受講証明書・修了証のコピーを必ず保管すること。

5

支給申請書と必要書類の準備

技能実習終了日の翌日から2ヶ月以内に、支給申請書・賃金台帳のコピー・出勤簿・受講証明書・領収書などを揃える。CCUSの登録を助成加算に使う場合はCCUS登録確認書類も必要です。

6

管轄の労働局へ支給申請書を提出

揃えた書類を管轄の都道府県労働局(雇用保険担当部署)へ提出する。提出は持参または郵送が可能です。支給申請の期限(実習終了翌日から2ヶ月以内)を厳守すること。

7

審査・支給決定・振込

労働局による書類審査を経て支給決定が出る。申請から支給まで通常2〜4ヶ月程度かかる。決定通知書が届いたら、記載の助成額を確認します。

主な提出書類の一覧

実際の申請で求められる書類は受講内容や申請内容によって異なるが、一般的に以下の書類が必要になる。

書類名用途・備考
人材開発支援助成金支給申請書厚生労働省の様式
建設労働者技能実習コース計画届計画届が必要な機関の場合のみ
賃金台帳(訓練期間分)有給受講の証明に使う
出勤簿または出席記録受講日の出勤を証明する
受講証明書・修了証のコピー機関が発行するもの
受講料の領収書(コピー可)対象経費の根拠
支払方法・受取人住所届初回申請または口座変更時のみ
支給要件確認申立書共通要領様式第1号
CCUS技能者情報確認書類CCUS加算を希望する場合のみ

申請で失敗しないための5つのポイント

ポイント1: 計画届の期限は「1週間前(必着)」

登録教習機関以外を利用する場合の計画届は「訓練開始日の1週間前までに必着」が原則です。「1週間前に郵送した」では間に合わない場合もあります。余裕をもって10日〜2週間前に郵送するか、直接持参することを勧める。

計画届の提出期限は絶対

計画届の期限を1日でも過ぎると、その訓練は助成対象になりません。「後で期限内だったことを証明できる」といった柔軟な対応は行政手続きでは認められません。訓練の日程が決まった瞬間に計画届の提出期限を手帳・社内カレンダーに登録する習慣が必要です。

ポイント2: 訓練中の賃金支払いは必須

助成金を受け取るには、訓練日が「有給」でなければなりません。現場作業が休みだからといって無給扱いで受講させると、賃金助成だけでなく経費助成も不支給になるリスクがあります。賃金台帳に受講日の賃金が明記されていることを支給申請前に確認します。

ポイント3: 1人あたり10万円の上限を超えた場合の計算

受講料が1人あたり10万円を超える高額な技能講習(登録基幹技能者講習など)では、助成対象となる経費は10万円が上限になります。10万円を超えた部分については助成が受けられないため、複数回に分けて受講させる等の工夫が必要になることがあります。

ポイント4: 支給申請は「実習終了日の翌日から2ヶ月以内」

申請期限を過ぎると不支給になる。訓練が終了したら速やかに書類を準備し、余裕をもって提出する。複数の従業員が時期をずらして受講する場合、それぞれの受講終了日から個別に2ヶ月以内が期限になる点に注意が必要です。

ポイント5: 賃金台帳・出勤簿の整備が助成の前提

支給申請時に賃金台帳・出勤簿が整備されていないと審査が長引いたり不支給になる。就業規則・賃金規定・出勤管理の整備は助成金申請の基盤として事前に整えておくことが重要です。

CCUSとの連動活用 — 賃金助成の上乗せを最大化する

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設技能者の就業履歴・保有資格・受講歴などを電子的に蓄積するシステムです。技能者情報をCCUSに登録している従業員を対象に技能実習を受講させると、賃金助成の単価が上乗せされる。

被保険者規模CCUS未登録CCUS登録済み1日あたりの差額
20人以下8,550円9,405円855円
21人以上7,600円8,360円760円

10人に3日間の技能講習を受講させる場合(20人以下の事業主で全員CCUS登録済み)、賃金助成は次のように計算される。

  • CCUS未登録: 8,550円 × 10人 × 3日 = 256,500円
  • CCUS登録済み: 9,405円 × 10人 × 3日 = 282,150円
  • 差額: 25,650円

1回の受講で2万5千円以上の差が出る。技能者登録のコスト(1名あたり2,500円 + 簡易型カードリーダー等の初期費用)と比較しても、長期的にCCUSを活用することで助成額の総額が増える計算になる。

CCUSは技能実習コースとの連動だけでなく、「CCUS等活用促進コース(人材確保等支援助成金)」というレベル判定昇格時の賃上げに対応した別制度とも組み合わせることができる。CCUSの段階的な活用が建設会社の助成金戦略の中心になりつつあります。

出典: 建設キャリアアップシステム(CCUS) — 建設業振興基金

「建設労働者技能実習コース」と「人材育成支援コース」の選択フロー

どちらのコースを使うべきか迷ったとき、以下のフローで判断できる。

受講させたい訓練が「建設業の法定講習・技能講習・特別教育」か確認する

法定の資格を付与する技能講習・特別教育(玉掛け・フルハーネス・足場等)→ 建設労働者技能実習コースへ

BIM研修・施工管理ソフト研修など一般的な職業訓練か確認する

法定資格を伴わないIT系・スキルアップ研修(10時間以上のOff-JT)→ 人材育成支援コース

新分野(DX・脱炭素等)への事業展開を伴う訓練か確認する

新規事業展開に関連するスキルアップ研修 → 事業展開等リスキリング支援コース(経費助成75%)へ

大半の建設業の安全衛生教育・法定技能講習は「建設労働者技能実習コース」が適用されるため、このコースで対象になるかを最初に確認し、対象外の場合に一般コースへ移行する順番が効率的です。建設業で活用できる助成金の全体像は建設業の補助金・助成金一覧で確認できる。

よくある質問

よくある質問

建設労働者技能実習コースの申請窓口はどこですか?
申請書(支給申請書)の提出先は管轄の都道府県労働局です。ただし、相談・準備の段階では建設業振興基金の各支部(全国47都道府県)に相談できます。計画届が必要な場合も労働局が提出先です。建設業振興基金は申請準備のサポート窓口であり、支給決定は労働局が行います。
フルハーネス特別教育は計画届なしで申請できますか?
受講する機関によって異なります。建設業労働災害防止協会(建災防)各支部や国土交通大臣登録の教習機関(コマツ・コベルコ等)が実施する講習であれば、計画届が不要です。一方、地域の協会や任意の講習機関が実施する場合は、訓練開始の1週間前(必着)までに計画届の提出が必要です。申込み前に機関に確認することを勧めます。
1人あたりの助成上限はいくらですか?
経費助成は1人あたり1つの技能実習につき上限10万円です。賃金助成は最大20日分で、20人以下の事業主であれば1日8,550円(CCUS登録者は9,405円)が上限になります。受講料が10万円を超える高額講習では超過分の助成は受けられません。なお、年間合計の上限は500万円です。
同じ年度に複数回申請できますか?
できます。年間の合計支給額が500万円以内であれば、同一年度に複数の技能実習について申請が可能です。訓練の種類・対象者・実施時期が異なれば、それぞれ個別に申請を行います。毎月のように安全衛生教育を実施している企業であれば、複数回に分けて申請することで年間を通じて助成を積み上げられます。
建設業振興基金への相談は費用がかかりますか?
建設業振興基金の各支部への相談は無料です。申請に必要な書類の確認や計画届の書き方についてアドバイスを受けられます。社会保険労務士に申請代行を依頼する場合は費用(支給額の10〜15%程度が相場)がかかりますが、書類作成・期限管理を委託できるため、初めて申請する事業主にとっては費用対効果が高い選択肢です。
技能実習中に業務連絡を受けた場合はどうなりますか?
建設労働者技能実習コースの助成はOff-JT(業務から切り離した訓練)が前提です。訓練中に現場の業務指示を受けていた、午前だけ受講して午後は現場に出た、などの場合は訓練時間の認定に問題が生じる可能性があります。受講日は業務から完全に切り離し、出席簿に受講時間を正確に記録することが重要です。
支給申請の提出期限はいつですか?
技能実習が終了した日の翌日から2ヶ月以内(必着)です。複数の従業員が時期をずらして受講した場合、それぞれの受講終了日から個別に2ヶ月以内の期限が設定されます。受講終了後は速やかに書類を揃えて提出することを勧めます。この期限を過ぎると不支給になるため、訓練終了と同時に申請準備を始める習慣が重要です。
玉掛け技能講習の費用はいくら戻ってきますか?
雇用保険被保険者20人以下の事業主が35歳未満の従業員を1人受講させた場合、受講料(仮に30,000円)の75%(22,500円)の経費助成と3日間分の賃金助成(8,550円×3日=25,650円)が受け取れます。合計48,150円の助成になり、受講料30,000円を大幅に上回る助成額となります。ただし賃金助成は実際に支払った賃金が上限です。

2026年度の制度改正ポイントと確認事項

人材開発支援助成金は毎年4月に制度内容が見直される。2026年度(令和8年度)の最新情報は下記の点を特に確認しておきたい。

令和7年4月1日以降に計画届を提出した場合(または計画届不要の技能実習を令和7年4月1日以降に開始した場合)、令和7年度の申請様式が適用される。令和6年度以前の様式で申請しようとすると差し戻しになるため、厚生労働省または管轄労働局のウェブサイトで最新様式を確認した上で申請書類を準備する。

CCUS等活用促進コースとの組み合わせについては、令和7年度から改組・拡充される見込みです。技能実習コースとCCUS活用を連動させた助成設計を検討している場合は、建設業振興基金または労働局に最新情報を問い合わせてほしい。

最新の助成額・様式は毎年4月に更新

助成単価(賃金助成の日額等)は最低賃金の引き上げに連動して変更されることがあります。この記事の数値は2025〜2026年度の情報をもとにしているが、申請時は必ず厚生労働省または管轄労働局の最新パンフレットで確認すること。

申請サポートの活用 — どこに相談すればいいか

相談先得意な相談内容費用
管轄の都道府県労働局計画届の書き方・受給要件の確認無料
建設業振興基金各支部建設業固有コースの詳細確認・申請準備無料
ハローワーク雇用保険の被保険者資格確認無料
社会保険労務士申請代行・書類作成・期限管理の一括委託有料(支給額の10〜15%程度)
中小企業診断士・認定支援機関複数助成金の戦略的組み合わせ設計有料

「どのコースを使えばいいかわからない」という段階なら、まず管轄の労働局に電話相談するのが最短ルートです。コースの選定から計画届の書き方まで、無料でアドバイスを受けられる。書類の準備・期限管理に不安がある場合は、建設業に詳しい社会保険労務士に申請代行を依頼することで確実性が上がる。

参考情報

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