この記事の監修 山本 貴大 / ケンテク編集長

150プロジェクト以上のマーケティング/コンサルティング支援実績。認定支援機関と連携した補助金計画書の作成支援も手がける。

2024年4月、建設業に時間外労働の上限規制がついに適用された。月45時間・年360時間という一般企業と同じ基準が課され、特別条項を使った場合でも年720時間以内・単月100時間未満という上限が壁として立ちはだかる。長年の慣行だった「繁忙期は月100時間超えが当たり前」という働き方は、法令違反として取り締まりの対象になった。

厚生労働省の2024年平均速報値では、建設業の所定外労働時間は月12.7時間と前年比7.6%減を記録した。数字だけ見れば改善が進んでいるように映るが、月間総実労働時間でみると建設業は165時間超と全産業平均(約159時間)を依然として上回っており、休日取得の面でも格差が残る。4週8休(週休2日相当)を達成できている現場は全体の2割程度にとどまるとされており、特に民間の小規模工事現場では改革の波がまだ届いていありません。

この状況を打開するために国が用意したのが、働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)です。建設業を含む適用猶予業種を対象に、時間外労働削減や週休2日制の整備にかかる費用の最大4/5を補助する。最大250万円という支給額は、労務管理ソフトの導入費用や就業規則の整備コストを十分にカバーできる水準で、中小建設会社が「制度を整えるきっかけ」として活用するには最適な助成金といえる。

以下では、制度の仕組みから申請の実務、よくある落とし穴まで順を追って解説します。

働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)とは

働き方改革推進支援助成金は、中小企業が労働時間の削減や休日取得促進に取り組む際の費用を助成する厚生労働省の制度です。4つのコースで構成されており、そのひとつが「業種別課題対応コース」です。

業種別課題対応コースは、2024年4月に時間外労働の上限規制が適用された特定業種(建設業・運送業・病院等・砂糖製造業)および情報通信業・宿泊業を対象とする。建設業にとっては「2024年問題」への対応を国が費用面から後押しする制度として位置づけられている。

他の3コース(労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース、団体推進コース)との最大の違いは、建設業固有の成果目標として「4週あたりの所定休日増加」が設定されている点です。週休2日の実現に向けた取り組みを成果目標として明確に認め、達成した日数に応じて助成額が上乗せされる仕組みになっている。

対象となる事業主の要件

以下をすべて満たす中小企業が対象になる。

  • 建設業・運送業・病院等・砂糖製造業・情報通信業・宿泊業のいずれかを営む事業主
  • 労働者災害補償保険の適用事業主
  • 常時使用する労働者数が300人以下または資本金・出資金が3億円以下(小売業は従業員50人以下または資本金5,000万円以下)
  • すべての指定事業場で「年5日の年次有給休暇取得」に向けた就業規則・労使協定が整備済み
  • すべての指定事業場で労働基準法36条に基づく有効な時間外・休日労働に関する協定(36協定)を締結・届出済み

「協定を届け出ているから大丈夫」と思いがちだが、36協定の内容が古いままで現行の法令に適合していない場合は要件を満たさないと判断されることがあります。申請前に内容を確認しておくのが無難です。

補助率と支給上限額の全体像

補助率は対象経費の3/4(75%)が基本です。ただし、常時使用する労働者数が30人以下の事業場が、対象取組の6〜9番(労務管理ソフト・機器・設備等の導入)のいずれかを実施する場合、補助率は4/5(80%)に引き上げられる。経費が30万円を超える場合にこの拡充補助率が適用される。

支給額の上限は「成果目標」ごとに設定されており、複数の目標を組み合わせて選ぶことができる。建設業が選択できる成果目標と上限額を整理します。

成果目標内容上限額
成果目標136協定の時間外上限を月60時間以下に引き下げ250万円
成果目標1(緩和版)月80時間超から月60〜80時間以下に引き下げ150万円
成果目標2年次有給休暇の計画的付与制度を導入25万円
成果目標3時間単位年休・特別休暇制度を導入25万円
成果目標4勤務間インターバル制度を導入(9〜11時間未満)120万円
成果目標4勤務間インターバル制度を導入(11時間以上)150万円
成果目標54週5休→4週8休以上に所定休日を増加(建設業のみ)1日増加ごと25万円(最大100万円)

なお、令和7年度(2025年度)からは賃上げを実施した事業主に対する加算制度も設けられており、労働者数30人以下の企業が3%以上の賃上げを実施した場合には最大72万円が加算される(1〜3人の賃上げで7%以上の場合)。助成金の申請と並行して賃上げを検討している経営者には、組み合わせによって実質的な支援額が大幅に膨らむ可能性があります。

最大支給額は単純合算ではなく、選択した成果目標の上限の合計として計算される。たとえば成果目標1(250万円)と成果目標5(100万円)を組み合わせた場合の上限は350万円となり、そこに対象経費×補助率を乗じた額との低い方が支給される。

出典: 働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース) — 厚生労働省(2026-04-27確認)

建設業専用コース(成果目標5)の詳細と戦略的活用

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一般の「労働時間短縮・年休促進支援コース」と業種別課題対応コースの最大の違いは、建設業だけに許された「成果目標5(週休制の増加)」の存在です。

この目標は「4週の所定休日を現状より1日以上増やす」という内容で、1日増やすごとに25万円が支給される。現在4週5休(土曜日は現場稼働)の会社が4週8休(完全週休2日)に移行すれば、3日分の増加で75万円の助成を受けられる計算になる。

建設業の実態として、公共工事では国土交通省の直轄工事が2022年度で99.6%が週休2日工事に移行済みである一方、民間工事や下請け専門の中小企業では4週8休が達成できているのは14%前後にとどまるとされている。成果目標5は、まさにこの民間工事の現場改善を後押しするために設けられた選択肢です。

通常コースとの比較

比較項目業種別課題対応コース(建設業)労働時間短縮・年休促進支援コース
対象建設業・特定6業種全業種の中小企業
独自成果目標あり(週休制の増加、最大100万円)なし
補助率3/4(30人以下は4/5)3/4(30人以下は4/5)
主な上限額最大250万円(成果目標1)最大250万円
申請窓口各都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)各都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)

建設業であれば業種別課題対応コースの方が、独自の成果目標5を活用できる分だけ有利になるケースが多い。ただし「今期は週休2日を増やせないが残業時間は削れそう」という場合は成果目標1だけを選択することも可能で、コースの中で目標を柔軟に選択できる点も使いやすさに貢献している。

対象となる取組(助成対象経費)の具体例

助成金を受けるには、「成果目標を達成するための取組」として以下9種類のいずれかを実施しなければなりません。成果目標だけでは支給されず、取組の実施と経費の支出が伴っていることが条件になる。

  1. 労務管理担当者向け研修の実施
  2. 労働者向け研修・周知啓発
  3. 社会保険労務士等による外部コンサルティング
  4. 就業規則・労使協定の作成・変更
  5. 人材確保に向けた取組
  6. 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
  7. 労務管理用機器の導入・更新(勤怠管理端末・ICカードリーダー等)
  8. デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  9. 労働能率向上に資する設備・機器の導入・更新

建設業で特に利用頻度が高いのは6・7・9番です。

6番の労務管理用ソフトウェアには、クラウド型の勤怠管理システムや建設業特化型の工程管理ソフトが該当する。現場ごとに作業員の出退勤を正確に記録し、月の残業時間を自動集計するシステムの導入費用(初期費用・ライセンス料)が助成対象になる。

7番の労務管理機器は、現場事務所や作業員詰所に設置するタイムレコーダー・顔認証端末・入退場管理システムなどが対象です。ICT建設機械に付随する作業ログ機能だけでは認められないケースがあるため、「労働時間の管理が主目的」と説明できる機器を選ぶ必要があります。

9番の労働能率向上設備・機器の範囲は広く、建設業固有の文脈では測量作業を1人で完結できるノンプリズムトータルステーション(従来は2名1組が必要)や、ドローン測量システムなどが対象として認められた事例があります。人手を減らして同じ生産性を維持する機器の導入が、残業削減につながると説明できれば助成対象として認定される可能性があります。

30人以下の企業が6〜9番の取組を実施する場合に補助率が4/5になることを考えると、設備投資のタイミングと助成金の申請を合わせて計画することが費用対効果の最大化につながる。

2024年問題との関係——なぜ今この助成金が重要か

建設業の「2024年問題」の本質は、規制の適用だけでなく、規制に対応できない場合の経営リスクの顕在化です。36協定の上限を超えた時間外労働は労働基準法違反として是正指導の対象になり、悪質なケースでは送検・公表につながる。厚生労働省管轄の助成金(キャリアアップ助成金・働き方改革推進支援助成金等)は、送検された事業主に対して5年間の受給資格制限が課される。

つまり法令違反を放置すると、助成金という経営資源そのものが失われるリスクがあります。この観点からも「まず法令違反を解消しながら助成金で費用を回収する」という順序が、中小建設会社の現実的な戦略として機能する。

厚生労働省の毎月勤労統計調査(2024年平均速報値)によると、建設業の所定外労働時間は月12.7時間で前年から7.6%減少した。しかし月総実労働時間は165時間超と全産業平均を依然として上回り、特に10月〜1月の繁忙期は単月100時間近い残業が発生している現場も少なくありません。

規制対応を単なるコンプライアンス課題として捉えるのではなく、「助成金を活用して制度・ツールを整備し、人が来る会社に変わる機会」と捉え直すことが、今の建設業経営者に求められている視点です。

出典: 建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制 — 厚生労働省(2026-04-27確認)

申請ステップと実務上のスケジュール

申請は「交付申請→交付決定→取組実施→支給申請」の流れで進む。最大の注意点は交付決定前に取組を開始してしまうと、その費用は一切助成対象にならないという点です。設備を先に発注してから申請する、という順序ミスが最も多い不支給のパターンになっている。

1

事前準備(申請前1〜2か月)

36協定の内容確認・就業規則の点検・現在の残業実態把握。社会保険労務士への相談もこの段階で行う。

2

交付申請書の提出

管轄の都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)に申請書を提出する。令和7年度の申請期限は2025年11月28日(金)必着。

3

交付決定の受領

労働局から交付決定通知が届く。この時点から取組を開始できる。決定前の発注・契約は対象外になる。

4

取組の実施

ソフト導入・研修実施・就業規則改定など、申請した取組を実施する。実施期間は当該年度1月30日まで。

5

成果目標の達成確認

36協定の更新・所定休日の増加など、選択した成果目標が実際に達成されているかを確認します。

6

支給申請書の提出

取組完了後に支給申請書・領収書・就業規則改定前後の比較表などを提出する。期限内に必着であることを確認します。

申請窓口は、本社所在地を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)です。東京都であれば東京労働局雇用環境・均等部が窓口になる。申請書の様式や添付書類の一覧は厚生労働省の公式サイトからダウンロードできる。

申請に必要な主な書類

  • 交付申請書(様式第1号)
  • 労働保険番号確認書類(保険料申告書の控え等)
  • 36協定の写し(現状と改定後の両方)
  • 就業規則の写し(年次有給休暇・所定休日の規定を含む部分)
  • 導入予定の設備・ソフトウェアの見積書または仕様書
  • 事業場の登記事項証明書または確定申告書(規模確認用)
  • 賃金台帳・出勤簿(直近3か月分)

書類の量は多いが、就業規則や36協定の見直しは本来やるべき労務整備でもあります。助成金申請をきっかけとして「会社の制度をまとめて整備する」という発想で取り組むと、担当者の負担感が変わってくる。

よくある誤解と申請ミスのパターン

申請実務における典型的な失敗パターンを整理します。これらは実際に不支給・不交付の決定を受けた事案から抽出されている(厚生労働省の公表情報に基づく)。

誤解1 — 交付決定前に設備を発注してしまう

「申請したから大丈夫だろう」と思って交付決定を待たずに設備を発注・納品してしまうケースが最も多くあります。決定通知が届く前に購入した機器・ソフトウェアは対象外になる。社内調整に時間がかかる場合は、申請の前に購入をいったん保留しておくことが重要です。

誤解2 — 成果目標の達成確認を怠る

36協定を更新したが、実際の時間外労働が成果目標の水準を超え続けているケースは審査で問題になる。書類上の協定と実態が乖離していると、立入調査時に不支給・返還命令につながる可能性があります。

誤解3 — 「取組を実施した」=「費用の全額が対象」という思い込み

助成対象になる経費には範囲が定められており、ソフトウェアの場合も「業務パッケージ全体」が対象ではなく、労務管理に関連する機能・費用に限られることがあります。見積書の内訳を分けて提示できるよう、ベンダーと事前に調整しておくと審査がスムーズです。

誤解4 — 既存の設備の「更新」は対象にならないと思っている

「新規導入でないと対象外」と勘違いしているケースが見受けられる。老朽化した勤怠管理端末の置き換えや、既存の勤怠ソフトの有料プランへのアップグレードも「更新」として認められることがあります。現状の設備・ソフトのバージョンアップも含めて対象になる可能性を確認してほしい。

誤解5 — 全支給申請期間を通じて同じ事業場に申請できると思っている

業種別課題対応コースは、同一の成果目標について原則として1事業場につき1回の支給に限られる。「去年もらったから今年もう1回」という申請は認められません。ただし選択する成果目標が異なれば別途申請できるため、複数年の計画を立てておくことをすすめる。

他の助成金との組み合わせ方

働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)は、他の助成金との併用が可能なケースが多い。特に活用頻度が高い組み合わせを以下に示す。

人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)との連携

働き方改革推進支援助成金の支給を受けた中小企業は、その後に人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)の対象になる。この制度は人材確保・定着に取り組む費用を補助するものであり、働き方改革推進支援助成金の受給が「前提条件」として機能する構造になっている。残業削減→採用環境の改善→人材定着という流れを、2つの助成金でつなぐことができる。

キャリアアップ助成金との関係

キャリアアップ助成金は、非正規雇用の技能者を正規雇用に転換する場合に最大80万円が支給される制度です。働き方改革推進支援助成金とは目的・対象が異なるため、同一の労働者・同一の取組を二重申請しない限り並行して活用できる。「残業削減のために制度を整備しながら(本助成金)、現場の有期雇用者を正社員化する(キャリアアップ)」という二軸の施策を同時進行させることが理想的な運用になる。

注意が必要な組み合わせ

同じ設備・システムの導入費用を複数の助成金で二重申請することは認められません。たとえばIT導入補助金と本助成金の両方に同一の勤怠管理ソフトの導入費用を申請することはできません。いずれかの制度で対象経費を申請する場合、もう一方では別の費用項目を対象にする必要があります。

補助金・助成金の全体像は補助金・助成金一覧でまとめているので、申請戦略の検討時に参照してほしい。また工種別の補助金活用方法については工種別補助金ポータルも参考になる。

企業規模別・状況別の活用シナリオ

「うちのような会社でも使えるのか」という疑問を持つ経営者のために、具体的な活用場面を整理します。

シナリオA — 従業員20人の土木工事会社(36協定の改定から始める)

現状は36協定で月100時間の時間外労働を設定しており、繁忙期はそれに近い残業が発生している。法令遵守のために36協定を月60時間以下に改定したいが、現場の反発が不安という状況です。

この場合、成果目標1を選択して協定の改定を進めながら、取組として労務管理ソフトを導入する(6番)。ソフトにより現場ごとの残業時間をリアルタイムで可視化し、月60時間に近づいてきた現場に早期アラートを出せる体制を整える。

導入ソフトの費用が50万円だった場合、従業員30人以下かつ設備系取組(6番)を実施するため補助率4/5が適用される。支給額は40万円(50万円×4/5)となり、成果目標1の達成で別途250万円の上限枠が加わる。対象経費が100万円であれば80万円の助成を受けられる。

シナリオB — 従業員8人の建築工事会社(週休2日を目指す)

公共工事への参加要件として週休2日の実施を求められるようになり、対応が急務になっている。しかし下請けが多く、元請けからの工程変更への対応が難しい。

成果目標5(所定休日の増加)を選択し、現在の4週5休を4週7休(第2・第4土曜休み)に変更する取組として、シフト管理アプリと現場の進捗共有システムを導入する。2日分の増加で50万円、対象経費(シフト管理アプリ・設備)の費用が40万円だとすれば、40万円×4/5=32万円の助成を受けられる。

就業規則の改定(取組4番)を社会保険労務士に依頼した費用も助成対象になるため、専門家費用を含めた経費合計で申請することが多くあります。

シナリオC — 従業員50人の総合建設会社(複数成果目標を組み合わせる)

グループ会社を含む総合建設会社で、本社の管理部門は残業が少ないが現場系の部署は月60時間超えが続いている。採用においても残業時間が障壁になっていることがわかった。

成果目標1(36協定の上限引き下げ)と成果目標4(勤務間インターバル制度の導入)を組み合わせて申請する。勤務間インターバルは「前日の退勤から翌日の始業まで9時間以上空ける」という制度で、無理な早朝出勤を物理的に防ぐ効果があります。建設業の場合、成果目標4の上限は9〜11時間未満で120万円、11時間以上で150万円です。

成果目標1の250万円と成果目標4の120万円で合計370万円が上限になります。対象経費が500万円であれば500万円×3/4=375万円だが、上限370万円が適用されるため370万円の助成になる。従業員50人では補助率引き上げ(4/5)は適用されないが、規模の大きな設備投資に対して最大限の上限を活用できるシナリオです。

申請前のチェックリスト

申請書類を揃える前に、以下の要件を確認しておくことをすすめる。

  • 36協定を締結・届出しているか(内容は現行法に適合しているか)
  • 就業規則に「年5日年次有給休暇取得」の義務化対応が盛り込まれているか
  • 対象事業場の労働者数・資本金が中小企業の基準を満たしているか
  • 成果目標として何を選択するか(36協定の改定内容と整合するか)
  • 実施する取組の見積書・仕様書が準備できるか(交付決定前に発注しない)
  • 申請から交付決定まで1〜2か月かかることを踏まえたスケジュールになっているか

社会保険労務士に依頼する場合のコンサルティング費用(取組3番)も助成対象になるため、書類作成に不安がある事業主は専門家を活用しながら申請すること自体がコスト回収につながる。

令和8年度(2026年度)以降の見通し

2026年度の予算概算要求額は101億円で、業種別課題対応コースは引き続き重点施策として位置づけられている。ただし制度の内容・金額・要件は年度ごとに改定されることがあり、特に申請期限が年度途中で繰り上がるケースも過去に発生している。

令和8年度分の申請受付は本予算成立後(2026年4月以降)の開始が見込まれているが、具体的な受付開始日・期限は厚生労働省の公式発表を確認することが必須です。「今期は来年でいいや」と先送りにして予算が尽きてしまうと機会を逃すため、取組の準備が整い次第、速やかに申請手続きを進めることをすすめる。

※2026年度(令和8年度)の制度内容・上限額・申請期限は本予算成立後に確定します。最新情報は厚生労働省の公式サイトでご確認ください。

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よくある質問

働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)の補助率は何%ですか?
基本的な補助率は対象経費の3/4(75%)です。常時使用する労働者数が30人以下の事業場で、労務管理ソフトウェア・機器・労働能率向上設備の導入(取組6〜9番)を実施する場合は4/5(80%)に引き上げられます。
建設業の場合、最大でいくら受給できますか?
成果目標1(36協定の上限を月60時間以下に引き下げ)で最大250万円、成果目標5(4週あたりの所定休日増加)で最大100万円、その他の成果目標を組み合わせることで合計350万円以上の上限になります。さらに賃上げ加算がある場合は追加で最大72万円が加算されることがあります。実際の支給額は対象経費×補助率と成果目標上限額の低い方になります。
建設業専用の成果目標はありますか?
はい。成果目標5「4週の所定休日増加」は建設業のみが選択できる目標です。現在の休日数を4週5休から4週8休(週休2日相当)に増やした場合、1日増加ごとに25万円が加算され、最大100万円(3日増加)が支給されます。
申請の期限はいつですか?
令和7年度(2025年度)の交付申請受付期限は2025年11月28日(金)必着です。ただし予算額に達した場合は期限前に締め切られることがあります。令和8年度(2026年度)の申請期限は本予算成立後に公表されます。
キャリアアップ助成金と併用できますか?
同一の取組や同一の労働者に対して重複申請しない限り、原則として並行して活用できます。残業削減のための制度整備(働き方改革推進支援助成金)と有期雇用者の正社員転換(キャリアアップ助成金)は目的・対象が異なるため、同時進行で申請することが可能です。

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